東方儚月抄

 
*東方儚月抄を捏ね繰り回す頁。
 それはもう無粋なほどに。

*4コマ版は半公式、ネタの大半はあらたとしひら氏によるもの、
 また、本編外のキャラ紹介や幻想郷設定などの紹介文章は
 担当編集者によるもの、と解釈しております。
 従って、ここでの4コマ版の解説は
 あらたとしひら氏がちりばめた小ネタを解説しているものとなります。
 また、キャラ紹介などにはノータッチのスタンスです。

最終更新日2010年7月19日、文章ちょこちょこいじったり

 

* 東方儚月抄
 とうほうぼうげつしょう
 東方永夜抄の因縁を根底に、幻想郷と月で展開されるストーリー。
 三誌合同企画としてのストーリー漫画、小説、4コマ漫画を介して
 一連の長期的な出来事が語られる。
 
 ぼうげつ (Yahoo!辞書より)
 ・乏月
   「陰暦4月の異称。前年にとれた穀物が尽きて、その年の穀物がまだ実らない時節」
 ・某月
   「ある月。その月が不明の場合、また明示したくない場合に用いる」
 ・望月
   「陰暦十五夜の月。満月。もちづき」
 
 永夜抄では月の使者の飛来予定の満月の夜、
 そして、隠された満月がカギとなる。
 儚月抄では、満月の夜に月の結界が揺らぎ、紫が侵入する。
 満月、すなわち望月のボウゲツと掛けられているのであろう。
 
 儚い (広辞苑より)
 ・儚 (ボウ、はかない
   「くらい。あきらかでない。はかない」
 ・儚い
   「これといった内容がない。とりとめがない。しっかりしていなくて頼りにならない。
    手ごたえがない。物事の度合などがわずかである。ちょっとしたことである。
    かりそめである。あっけない。あっけなくむなしい。特に、人の死についていう。
    粗略である。みじめである。しっかりした思慮分別がない。あさはかである。」
 
 永夜抄の永に対して儚だろうか。
 あっけない。
 
 また、月が話題の中心である一方で、
 永夜抄の夜と儚月抄の月で月夜見も想起されるか。

* Silent Sinner in Blue.
 漫画版英題。サイレント・シナー・イン・ブルー
 ・段階1
  「青き世界の沈黙の罪人」
  青が地球を指す例。
  事件の主犯は青き地球に居たが、
  暗躍するばかりで表には出て来ず、沈黙を守った。
 ・段階2
  「落胆した沈黙の罪人」
  計画が失敗し落胆した紫。
  一つのストーリー漫画としてのオチは紫の計画の失敗と思わせるミスリード。
 ・段階3
  「青衣の沈黙の罪人」
  紫の三段仕掛けの月侵入計画は、青き衣の亡霊が
  一ヶ月に及ぶ静かな潜入活動を行なったことにより成功した。
  なお、幽々子が 「青」 であることは、グラフィックの他、
  ギャストリ(青ざめた)ドリームの青からも明白である。
  青は春の色。
 
 英題は各種解釈が可能かと思われるが、
 住吉三神の三段ロケット、三誌合同連載、そして紫の三段仕掛けに沿って、
 3つの解釈を同居させてみた。
 
 ちなみに、紫の三段仕掛けは、
 レミリアの紅、紫の紫、幽々子の青、と
 綺麗な色構成にもなっている。

* Cage in Lunatic Runagate
 小説版英題。ケイジ・イン・ルナティック・ラナゲイト
 東方儚月抄の重厚な補足。
 「狂気の (月の) 逃亡者の内なる檻」
 (いや、この訳は怪しいです。)
 
 cage A in B = AをBに閉じ込める の誤用?だろうか。
 そうであれば、「狂気の (月の) 逃亡者を捕える檻」 であろうか。
 月からの逃亡者は、妖怪側ではなく人間の側につき、
 相応の仕事なども行なって日々を過ごしていたが、
 月世界を忌避しての例月祭を執り行うなど月への意識は消え切っていなかった。
 地上と月の境界にふわふわしている彼女らを、
 紫の仕掛けが地上へと閉じ込める檻となる。
 紫は一矢報いて昔の怨みを晴らし、安易に月を狙った妖怪はこてんぱんにのされ、
 幻想郷に月侵略を企む脅威は完全になくなった。
 また、永琳は綿月姉妹の成長も確認できたし、
 侵略者を退けたことで綿月姉妹の月世界での評価も見直されたことだろう。
 永琳の懸念や月世界への未練は一掃され、
 幻想郷の結界内に永琳たちは完全に安定して落ち着くこととなった。
 

* 月のイナバと地上の因幡
 四コマ漫画版副題。鈴仙とてゐ。
 半公式の自由な味わい。

 

 

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