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2007年4月初日。そろそろ桜の季節やん!

ってことで、今度はリポジトリ・オブ・ヒロカワへ。

 

境内に足を踏み入れると見事な「隅屋桜(すやざくら)」が現れます。
解説には「弘川城主隅屋與市奮戦之跡」とあります。

弘川寺 本堂

「弘川寺は西行終焉の地であり
西行寺とも称されることもある」
(槇野尚一「西行を歩く――さすらいの歌僧を追う旅」(PHP研究所)より)

本堂の右手奥に登ると、そこには「西行堂」の佇まい。
西行座像が祀られています。
 
西行堂が開帳されるのは毎年4月の第一日曜日に限られている
というのを何かで読んだので、4月1日(日)に訪れたのです。

西行様

さて、西行堂からさらに小道を進みますと少し拓けたところに出ます。
写真左手に歌碑、中央奥が西行墳です。
斜めに幹あるいは枝を伸ばしている苔生した樹木は桜ですかな。
高い位置から桜の花弁が絶えず1つ2つはらはらと舞い降りてきます。
うぐいすの囀りも遠くから聞こえてきました。

歌碑。
願はくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの もちづきのころ
……ですよね?

西行墳。
中央の石碑には「西行上人之墓」と刻まれています。
西行座像もそうでしたが、花が奉られて素敵な光景になっています。

西行墳から見て正面へ進むと別の歌碑が。
佛には 櫻の花を たてまつれ わが後の世を 人とぶらはば

似雲墳

西行の古墳を発見した歌僧、似雲法師の墳。
西行堂を建立し、境内に「花の庵」を建てて住み、
この地で生涯を終えた。
尋ねえて 袖に涙の かかるかな 弘川寺に 残る古墳

西行桜山を巡る。
昨日(稲荷山)に続きまたも足腰酷使。
桜は素敵。

ツツジも咲き始めていました。
桜も一緒に写真に収めてみたり。

西行庵趾

麓まで 唐紅に 見ゆるかな さかりしぐるる 葛城の峰

訪ね来つる 宿は木の葉に 埋もれて 煙を立つる 弘川の里

                         西行

「西行の最晩年の和歌見つかる」
(H8年11月5日付朝日新聞見出しより)
およそ10年前に見つかった和歌です。

春色小径…というには春度がまだ低めかな。
といいつつ、本日の最高気温は20度。
汗がほとばしるっ!

本堂まで降りて、お次は西行記念館へ。
開館期間は御覧の通りです。

拝観料を払い、本坊内とその庭園を鑑賞しつつ、西行記念館へ歩を進めます。
屋内にも庭園の四季の模様が飾られている他、庭園自体も見事です。
天然記念物の海棠(かいどう)はもう少し後が見頃でしょうか。
写真は西行記念館とその前の見事な桜。と戯れる童女。

記念館内は撮影禁止に付き、写真は無しです。
西行法師木像、西行物語絵巻、富士見西行などなどが拝めます。

ところで、西行物語には西行が娘を縁側から蹴落とす段があるのですが、
西行物語絵巻でちょうどその絵図が開かれており、思わず噴きました。
幽々子様〜!?

 

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