9月22日
「超弩級ギニョルの謎を追え」
国立国際美術館へルーブル美術館展を見に行ったついでに、
隣接の大阪市立科学館へ足を運びました。
実を言うと、どちらがついでかは判らないのですが…(^^;
お目当てはこちら、學天則!
館内に入ってすぐ脇にあります。
学天則(復元)
学天則は、1928年(昭和3年)、大阪毎日新聞社の
学芸部顧問だった西村真琴が作った人造人間(ロボット)で、
東洋初のロボットといわれています。
「天則(自然界・宇宙の法則)を学ぶ」という意味で名付けられ、
ものごとを創造することを表現しています。
動きがなめらかになるように
動力源には圧縮空気を用い、
表情がいろいろと変化します。
西村氏は生物学の教授だったこともあり、
学天則には独自の考えが取り入れられている。
顔はいろいろな民族の要素をあわせもち、
時代・風俗にも縛られない姿をしている。
植物の成長だけでなく、他の生物の糧ともなる葉の栄養を意識した、緑葉の冠。
宇宙や世界を意味するコスモスから、胸元にはコスモスの花章。
物事のはじめを意味するかぶら矢をペンにし、人間の創造力を表す。
台座のオスの記号(♂)の左には、自由な意思を表す水流。
メスの記号(♀)の右には、情熱を表す炎。
右端には太平を祈る為に植えられた伝説がある樫の木。
左端には繁栄を意味する実り豊かな熱帯の樹木。
台座の中央には、太陽と、太陽に住むと言われる三本足の烏(からす)。
八咫烏、あるいは金烏(火烏)。
その右隣りには蛇と蛙、左隣にはムカデと雉(きじ)。
これらは、敵対していても不必要な生き物はいないということを意味する。
荒俣宏の「帝都物語」では地下トンネルで式神と激闘を演じた。
科学館には、資料として、当時の学天則紹介記事があった他、
映画「帝都物語」のパンフレットも展示されていました。
あとは、西村真琴氏が長野県出身という所も注目ですね。
毎時00分になると、自動的に動き始めます。
目を閉じて、霊感灯を持ちあげてゆきます。
ペカ!
霊感灯が光り、
インスピレーションを感じたことを表しています。
この表情変化も素晴らしい。
サラサラとペンを走らせて
これでよし。
近くにお越しの際は是非とも、
実際に動く学天則をご覧下さいませ。
科学を学ぶ機会として、またはプラネタリウムを堪能するもよし、
科学館の方もお忘れなく。
(さすがに連休で、美術館の後にのんびり来た事もあり、
この時はプラネタリウムは全席完売でした。とても残念。)