幺樂団の歴史 東方怪綺談
東方怪綺談 〜 Mystic
Square
第二弾は東方怪綺談。
東方ProjectのWINDOWS版第二弾、東方妖々夢との対比か。
東方怪綺談にはアリスが登場する。STAGE4ではボスの単複変化もある。
また、本CDのジャケットでは
プリズムリバー
(四) 姉妹を思わせる音符の戯れ、
橙を思わせる二尾の黒猫、紫を思わせる影の処理や傘が描かれる。
Special
Thanks! (以下全般に亘ってお世話になりました)
「幻想情報局 −イザヨイネット−」様 >
会話:東方怪綺談
怪綺談 〜 Mystic
Square
かいきだん 〜
ミスティック・スクウェア。
東方怪綺談 〜 Mystic Square
のタイトル曲。
・怪奇
「あやしく不思議なこと。奇怪。怪異」
・怪談
「ばけものに関する話。妖怪・幽霊・鬼・狐・狸などについての迷信的な口碑・伝説」
・奇談
「世にもめずらしく興味ある話。不思議な話」
・綺
「あやぎぬ。はなやかで美しいさま。ことばづかいが巧みであるさま」
・綺談
「面白く仕組まれた話」
・mystic
「秘密の、神秘的な、秘教の、秘伝の、不可解な」
・square
「正方形、四角。広場、公園。平方、二乗」
怪綺談は怪奇なる話である怪奇談の捩りか。
なお、「東方怪奇談」
は東方Project 第一作目の東方靈異伝に用いられた曲の一つ。
〜 この曲、私が生まれて初めて作ったゲーム用の曲です。
だから、かなり思い入れがあります。東方○○○っていう
ゲームタイトルもこの曲から取りました。 〜
(東方靈異伝における
「東方怪奇談」 曲コメントより)
怪しく不思議で美しいお話。
Mystic
Square.
「魔界」
神秘の地、不思議の世界。
参考
「広辞苑 第五版」 (怪奇、怪談、奇談、綺、綺談)
「SPACE ALC」 (mystic, square)
Dream
Express
ドリーム・エクスプレス。
STAGE1 (万物神気 〜 Materialization)
道中曲。
・express
「急行、急行列車。速達、至急便」
Dream
Express.
「夢特急」
〜 これは、色々と思い出深い曲です。
そもそも、4作目に当たる東方幻想郷が最終作の予定だったので、
幻想郷発売の夏コミでこれで同人稼業ともおさらばと思っていたのですが、
幻想郷の売れ行きが思った以上によかったことと、
幻想郷の一面テーマ曲があまりに暗い曲だったことがどうしても納得いかず、
帰りの電車の中で生まれた曲が、この【
Dream Express 】です。
まさに夢特急。 〜
(「東方幻想的音楽」 の 「Dream Express」
同梱テキストより)
エクスプレスは普通、急行列車を言い、
特急を言う英語はスペシャルエクスプレスであるが、
ZUN氏の好きな作家、菊地秀行の
「妖夢特急」(1989年)
など
特急と書いてエクスプレスと読む表題の作品がいくつか知られる。
香取沙季のアルバムとそのタイトル曲 (1996年)
や
東京スカパラダイスオーケストラの 「FANTASIA」(1994年)
収録曲に
同名の物があるが、関連はいずれも不明。
また、JAL (日本航空)
のディズニーキャラクター塗装機は
JALドリームエクスプレスと称されていた。
ステージタイトルの神気とは、
「万物を組成する元気。不思議な雲気。精神と気性。すぐれた趣き」
の意。
ここでは、自然信仰や精霊信仰、または幾つかの宗教でそれらに基づいた世界観として示される、
あらゆる物には神、精霊、あるいは気が宿っている、それらから組成しているとする考えに拠るか。
また、ラスボス・神綺と同音。
英題、マティアリアライゼイションは具体化の意。
形を与えることや夢・希望の実現、霊などが肉体を備えて現れることなどを言う語だが、
ここでは非物質の神気が物質としての万物を成すことを指しているのであろう。
すなわち、万物神気の英訳ととれる。
参考
「広辞苑 第五版」 (神気)
「SPACE ALC」 (express, materialization)
「ジーニアス英和辞典」
(materialize)
「Wikipedia」 (JALドリームエクスプレス)
「上海アリス幻樂団」>(現在、リンク無し)> 「東方幻想的音楽」
魔法陣 〜 Magic
Square
まほうじん 〜
マジック・スクウェア。
STAGE1ボス、サラのテーマ曲。
・magic
square
「魔方陣」
「魔方陣」
は、数字を正方形に敷き詰め
縦横斜めそれぞれの列の数字の和が等しくなるようにしたものである。
魔術や魔法ものの架空の世界で描かれる、紋様や文字で構成された図の方は
「魔法陣」 であり、
一般的に想像される魔法陣は、いわゆる 「魔法円」、英訳すれば "magic circle"
であろう。
Magic Square.
「魔法陣」
"square"
は、前述の通り、四角とか平方の意味合いであるため、円形とは言い難い。
ここでは、魔法陣という語から一般的に想起される魔法円ではなく、
魔界の門番であるサラが守護する魔界への扉を指すだろうか?
三枝成彰
(旧名、三枝成章) の 「眼」(1988年) 収録曲に
「魔法陣」 があり、この英題が "Magic Square"
である。
関連は不明。
参考
「SPACE ALC」
(magic square)
「Wikipedia」 (魔方陣、魔法陣)
夢想時空
むそうじくう。
STAGE2 (魔空間 〜 Border Space)
道中曲。
・夢想
「夢に見ること。夢の中に神仏の示現のあること。あてもないことを心に思うこと。空想」
・時空
「時間と空間」
人間界と魔界との境目の空間。
二種の異なる時空を繋ぐ世界。非現実の時間と空間。
ステージタイトルと同義であろう。
英題、ボーダー・スペースも同様。
霊天 〜 Spiritual
Heaven
れいてん 〜
スピリチュアル・ヘヴン。
STAGE2のボス、ルイズのテーマ曲。
・spiritual
「精神的なこと(もの)。霊歌。精神界。
精神の、霊的な、崇高な、精神的な、霊感の強い。精神的に豊かな」
・heaven
「天国、神、天。至上の幸福、素晴らしいもの」
霊天は造語だろうか。
我々から物理的に見て上方にある天ではなく、霊的な天。
天国、天界といったところか。霊界の中でも天の方とか。
Spiritual
Heaven.
「霊天」
参考
「SPACE ALC」
(spiritual, heaven)
Romantic
Children
ロウマンティック・チルドレン。
STAGE3 (魔界 〜 Devil's World)
道中曲。
・romantic
「恋愛の、ロマンチックな。空想的な、実際的でない、非現実的な。情熱的な」
Romantic
Children.
「夢見る子供たち」
非現実的にも異世界へと入り込む。
夢の世界、不思議の国へと迷い込んだ不思議の国のアリスと掛けられているだろうか。
空想的、非現実的な時空。ミスティックスクウェア。
ZUN氏によると
「ませたお子様」 というイメージらしい。
〜 アレンジの出来具合は、かなり満足げ。
全体的にロマンチック部分を強調しました。
こうして聴いてみると、
ませたお子様ってイメージで創っただけあるね。 〜
(「東方幻想的音楽」
の 「Romantic Children」 同梱テキストより)
参考
「SPACE ALC」
(romantic)
「上海アリス幻樂団」>(現在、リンク無し)> 「東方幻想的音楽」
プラスチックマインド
STAGE3のボス、アリスのテーマ曲。
・plastic
「プラスチックの、ビニールの、柔軟な、可塑性の、創造的な、塑性体の。
いかさまの、見せかけだけの。誠実さに欠ける、白々しい」
Plastic
Mind.
「塑造された心」
プラスチックは人工的に製造された高分子化合物からなる合成樹脂を言う。
主に石油を原料として製造され、種々の目的や用途に合わせて
性質の異なる樹脂を原料としたり異なる形状で成型されるなどし、
現代社会では非常に幅広く用いられている。
一般的には、金型さえ用意出来れば思い通りの形状への成形が容易であるため
我々の身の周りの品々にも多く用いられるに至っている。
プラスチックの単語の原義は
「自由に形造られる」
であり、
プラスチックそのものを指す他には、人工的な物や人工的であるようなさま、
まがい物であるようなニュアンスを含むことがある。
均整がとれている、柔軟である、創造的であるといったような
プラスの意味を持たせることもあるが、
ここでは魔界人として神綺により創造された身体や魂であることを
暗に指しているのであろう。
参考
「SPACE ALC」
(plastic)
「ジーニアス英和辞典」 (plastic)
「Wikipedia」 (合成樹脂)
メイプルワイズ
STAGE4 (凍てつく世界で 〜 Ice Dream)
道中曲。
・maple
「カエデ、モミジ、カエデ材。淡褐色、はちみつ色」
・-wise
「〜のように、〜の方向に、〜の点で、〜に関しては、〜的に、〜風に、〜の観点で」
Maplewise.
「カエデのように」
全てが凍てつく氷雪世界。
秋が深まると色鮮やかに染まるカエデも
冬が訪れれば落葉として散るのみ。
色調の乏しい氷雪世界に紛れ込んだ個性の豊かな少女は
敢え無く撃墜される運命か。
また、Maple
Wise (カエデの賢人)、Maple Withe (カエデの小枝) も
発音は
「メイプルワイズ」 に当てはまるが、解釈の難易度は高い。
参考
「SPACE ALC」
(maple, -wise, wise, withe)
禁断の魔法 〜 Forbidden
Magic
きんだんのまほう 〜
フォビドゥン・マジック。
STAGE4のボス、ユキ&マイのテーマ曲。
Forbidden
Magic.
「禁断の魔法」
〜 ところで、ゲーム中のどこら辺が禁断の魔法だったのかというと、
あの影の薄いホーミングレーザーとか(大嘘)
設定上では、アリス(3面ボス、エキストラボス)がエキストラステージで
究極の魔法を使っているけど、あんま関係ないやね(^^;;; 〜
(「東方幻想的音楽」
の 「禁断の魔法 〜 Forbidden Magic」 同梱テキストより)
参考
「上海アリス幻樂団」>(現在、リンク無し)> 「東方幻想的音楽」
真紅の少女 〜 Crimson
Dead!!
しんくのしょうじょ 〜
クリムズン・デッド!!
STAGE4のボス、ユキのテーマ曲。
・crimson
「深紅色。深紅色の、(顔などが)真っ赤になった。血なまぐさい」
Crimson
Dead!!
「深紅色の死」
本気になった黒い魔法使い。
その真っ赤な弾幕。
死を呼ぶ赤。
参考
「SPACE ALC」
(crimson)
裏切りの少女 〜 Judas
Kiss
うらぎりのしょうじょ 〜
ジューダス・キッス。
STAGE4のボス、マイのテーマ曲。
・Judas
「《聖書》(イスカリオテの)ユダ。裏切り者」
・Judas
kiss
「ユダの接吻」
Judas
Kiss.
「ユダのくちづけ」
ユダはキリスト12使徒の1人で、金のためキリストを裏切った。
転じて、裏切り者とイコールであり、
ユダのキスとは、好意あるように見せ掛けて人を裏切ることを指す。
マイはおとなしい性格を装い、
ユキと仲良し、またはユキが対等よりやや上であるように振る舞っていた。
ダンテの
「神曲」
地獄篇においては、最も重い罪は裏切りであるとされ、
裏切りを行った者は地獄の最下層、第九圏のコキュートスにて永遠に氷漬けにされる。
コキュートスは同心の四円に区切られ、外側から肉親・祖国・客人・主人に対する裏切者が
それぞれ区分され落とされている。
ユダの罪は主人に対する裏切りであり、第四の円・ジュデッカの名の由来ともなっている。
地獄の最下層、その中心部である。
参考
「ジーニアス英和辞典」 (Judas)
「Wikipedia」 (神曲)
the Last
Judgement
ザ・ラスト・ジャッジメント。
STAGE5 (最後の審判 〜 Judgement Day)
道中曲。
・The Last Judgement
「最後の審判」
・最後の審判
「〔宗〕(The
Last Judgement)
世の終りに人類が神によって裁かれること。
イエスが再臨し千年王国の後、死人が復活し、全人類が裁かれて
善人は永遠の祝福に、悪人は永久の刑罰に定められるとの思想。公審判」
The
Last
Judgement.
「最後の審判」
世界の終末にメシアが出現し、死者を悉く蘇らせて裁きを行い、
天界へ昇る者と地獄へ堕ちる者とに分けるとする思想。
終末論的な思想はゾロアスター教の教義に元々由来すると言われ、
後にユダヤ教からキリスト教・イスラム教に引き継がれ、
この3つの宗教において、「最後の審判」
は重要な教義となっている。
神や絶対者の審判を経て、選ばれた人間を除いて世界はリセットあるいは破壊されるとする
終末思想に通じるものであるが、一方で
例えば、世の救済が目的のキリスト教では一般に待望されるものである。
ステージタイトルと同義。
英題、ジャッジメント・デイは審判の日。最後の審判の時。世界の終わり。
参考
「広辞苑 第五版」 (最後の審判)
「SPACE ALC」 (Last Judgement)
「Wikipedia」 (救世主、最後の審判、終末論、ハルマゲドン)
悲しき人形 〜 Doll of
Misery
かなしきにんぎょう 〜
ドール・オブ・ミザリー。
STAGE5のボス、夢子のテーマ曲。
・misery
「悲惨、不幸、(精神的)苦痛、惨めさ、窮状、窮乏、苦難、悲嘆」
Doll
of Misery.
「悲しき人形」
夢子は神綺により造られたものである。
神綺 「夢子ちゃんは私がつくった中では、最強クラスだったのに・・・」
したがって、人形。
何が悲しいのかは不明。
人形でメイドだからだろうか。
参考
「SPACE ALC」
(misery)
世界の果て 〜 World's
End
せかいのはて 〜
ワールズ・エンド。
FINAL STAGE (神戦 〜 Dream Battle)
道中曲。
・end
「終わり、端、最後、終局、終点、終了、下旬。限界、限度。
先、先端、末端、端部。目的、目標。巻末。結果、結末。(地区などの)外れ」
・world's
end
「世界の果て。世界の終わり」
World's
End.
「世界の果て、世界の終わり」
魔界の最奥、神の在所。世界の端。
また、最後の審判を踏まえれば、世界の終る時。世界は劫火に包まれるか。
ステージタイトルは
「しんせん」 と読むか。
神との戦い。
ゲーム 「時空の覇者 Sa・Ga3」
のラスボス戦BGM に同名のものがあるが、
関連は不明。
英題、ドリーム・バトルは夢戦と訳せばよいか。
神綺のテーマ曲のインフィニット (無限)
と夢幻を掛けている?
参考
「SPACE ALC」
(end, world's end)
「Wikipedia」 (時空の覇者 Sa・Ga3)
神話幻想 〜 Infinite
Being
しんわげんそう 〜
インフィニト・ビーイング。
FINAL STAGE
のボス、神綺のテーマ曲。
・infinite
「無限のもの。無限大。無限の空間。神」
・being
「存在、実在、生存、生命」
・Infinite
Being
「神」
Infinite
Being.
「神」
靈夢 「さっきから、私が造ったとかとか言ってるけど、
神にでもなったつもりなの?」
神綺 「申し遅れましたね。
そうよ、私が神よ。
この魔界は私が創ったの。」
参考
「SPACE ALC」
(infinite, being, Infinite Being)
不思議の国のアリス
ふしぎのくにのアリス。
EXTRA STAGE (絵本のとびら開いて 〜 Open Sesame)
道中曲。
ルイス・キャロルの児童文学 「不思議の国のアリス」 より。
ステージタイトル英題のオープン・セサミは開けゴマの意。
「アリババと40人の盗賊」
で有名な、秘密のとびらを開く呪文。
参考
「Wikipedia」 (不思議の国のアリス、アリババ)
the Grimoire of
Alice
ザ・グリモワール・オブ・アリス。
EXTRA STAGE
のボス、アリスのテーマ曲。
・grimoire
「〈フランス語〉グリモワ、グリモア、グリモワール
◆中世以降にヨーロッパで伝えられてきた、
悪魔や天使を呼び出すための黒魔術の手引き書。」
The
Grimoire of Alice.
「アリスの魔術書」
参考
「SPACE ALC」
(grimoire)
「Wikipedia」 (グリモワール)
神社
じんじゃ。
バッドエンドの曲。
Endless
エンドレス。
グッドエンドの曲1。
・endless
「終わりのない、永遠の、絶え間のない」
Endless.
「永遠の」
終わりのない終わり。
果てしない世界。
参考
「SPACE ALC」
(endless)
久遠の楽園
くおんのらくえん。きゅうえんのらくえん。
グッドエンドの曲2。
・久遠 (きゅうえん)
「時の無窮なこと。永遠。くおん。広く大いなること」
・久遠 (くおん)
「《仏》時の無窮なこと。久しく遠いこと」
永遠の楽園、幻想郷。
参考
「広辞苑 第五版」 (久遠)
Mystic
Dream
ミスティック・ドリーム。
スタッフロールのテーマ。
Mystic
Dream.
「神秘の夢」
魂の休らむ所
たましいのやすらむところ。
ネームレジスタのテーマ。
・休らう
「躊躇する。ぐずぐずする。立ちどまる。滞在する。休む。休息する」
・安らぐ
「安らかな気持になる。おだやかな気持になる」
「やすらむ」
は、「やすらう」 または 「やすらぐ」 の変異か。
参考
「広辞苑 第五版」 (休らう、安らぐ)
Peaceful
Romancer
ピースフル・ロマンサー。
Extra
エンドの曲。
・peaceful
「平和な、平和を好む、穏やかな、のどかな、おとなしい、平和的な」
・romancer
「ロマンス作家、空想家、夢想家、作り話をする人、ほらふき」
Peaceful
Romancer.
「まったり幻想人」
参考
「SPACE ALC」
(peaceful, romancer)