燻る緋色

 咲夜のストーリー、STAGE 1。くすぶるひいろくゆるひいろ
 対魔理沙戦。
 
 ・燻るくすぶる
   「火が勢いよく燃えずに煙ばかりが出る。煙のすすで黒くなる。
    家などに引き籠って陰気に暮らす。人の行動・状態がぱっとせず、
    発展的でない。完全に決着せず問題が残っている。」
 ・燻るくゆる
   「燃えて煙が立つ。くすぶる。また、気が晴れず思い悩む。」
 
 咲夜 「これは一体……
      私の体から何かが抜けていく様に」

 (中略)
 咲夜 「ほら、貴方の体からも……」
 
 身体から煙の様に立ち昇る緋色の気。
 また、両者の天候はぱっとせず、異変の気配を思う。
 
 【参考】
 「広辞苑 第五版」



蒼天の冥界

 咲夜のストーリー、STAGE 2。そうてんのめいかい
 対妖夢戦。
 
 ・蒼天
   「あおぞら。おおぞら。春の空。上帝。天帝。造物主。」
 
 妖夢の天候ステージより。
 
 妖夢 「最近、私の周りだけ暑くて敵わないわ
      屋敷は屋敷で変な事になっているし」

 (敗北時台詞より)
 
 【参考】
 「広辞苑 第五版」



避暑地で肝を冷やせ

 咲夜のストーリー、STAGE 3。ひしょちできもをひやせ
 対幽々子戦。
 
 ・肝を冷す
   「気持がひやりとする。驚き恐れる。」
 
 幽々子 「雪が降れば積もるのは当然です
       さあ、貴方はこの冥界で避暑する事が出来ます」

 
 真夏の降雪に驚くことと冷えること、ならびに、
 冥界や幽霊ということで驚き恐れる
 すなわち、肝を冷す
 
 
 ▼会話
 咲夜 「うーん…… やっぱりあそこね
      山は気が進まないですわ」
 
 東方儚月抄で明らかになったところでは、
 妖怪の山は古の八ヶ岳であり、石長姫が住むという。
 咲夜が山に気乗りしないのは木花咲耶姫と関係が?
 
 【参考】
 「広辞苑 第五版」



登山日和

 咲夜のストーリー、STAGE 4。とざんびより
 対文戦。
 
 咲夜 「これだけ曇っていれば快適ね
      紫外線も強くないし、水分も奪われにくし……
      まさに登山日和ね……」



龍宮の警告

 咲夜のストーリー、STAGE 5。りゅうぐうのけいこく
 対衣玖戦。
 
 衣玖 「私達、龍宮の使いは天界とは特に関係はありません
      ただある事を警告する為だけに雷雲を泳ぐのです」

 (中略)
 衣玖 「龍宮の使いの忠告
      近い未来の悲劇を回避する一つの妙計」

 
 大地震の発生を警告する龍宮の使い
 また、天界へ行こうとする咲夜に対して別種の警告も行なっている。
 
 衣玖 「本来普通の人間が立ち入ってはならない場所です
      天女も気付いていない今のうちに戻った方が良いですよ」

 
 衣玖 「天界に住む者は地上の生き物に対して甘くはありません
      生き物とすら思ってないのかも知れません」
 咲夜 「むむむ ちょっとだけ心して掛かりましょう」

 
 
 ▼会話
 咲夜 「そう、でも今の私は
      押せ押せモードだから」

 
 ・押せ押せ
   「仕事が次々に重なって延び延びになるさま、期限が目前に迫るさま。
    形勢がよくなって、相手を圧倒する勢いになること。「―ムード」
 
 スポーツの試合などで、攻め手が勢いに乗っている際、
 その雰囲気から 「押せ押せムード」 と表現される。
 また、個人あるいはチーム全体のスイッチが切り替わったと見たかたちで
 「押せ押せモード」 の表現もあるが、少数である。
 
 【参考】
 「広辞苑 第五版」



天の娘、地の神、人の心

 咲夜のストーリー、STAGE FINAL。てんのむすめ、ちのかみ、ひとのこころ
 対天子戦。
 
 → 霊夢の「天の娘、地の神、人の心」参照。
 
 
 ▼会話
 天子 「地震を起こす大ナマズは
      元々、天人が使役できる神であった」
 
 巨大な鯰、大鯰は地震の原因と信じられたことがあった。
 古代からの概念ではないが、江戸中期頃には地震と鯰を
 結び付ける考えは広まっていたと言われる。
 鹿島神宮にある要石大鯰を押さえているので
 同地方は地震が少ないともいわれていた。
 鯰を題材とした伝統絵画も多くのバリエーションが知られ、
 瓢箪で鯰を押さえる禅問答をモチーフとした瓢鯰図、大津絵、
 大鯰を懲らしめるとか震災復興を描いた鯰絵がある他、
 鹿島大明神と鯰を題材とした鯰絵も多く知られる。
 
 
 天子 「緋色の霧が呼ぶ物が何だったのか……
      マグニチュード最大でその身に刻み込め!」

 
 マグニチュードは大きさや重要性を言う英単語だが、
 ここでは地震の規模等級としてのマグニチュードである。
 震源のエネルギーに対応し、震度とは異なる。
 種々の算出方式があるが、地震学では
 モーメント・マグニチュードが広く使用される模様。
 気象庁のマグニチュードとは差異がある。
 モーメント・マグニチュードの最大値は、
 1960年のチリ地震、マグニチュード=9.5である。
 
 マグニチュードはエネルギーの対数に応じており、
 マグニチュードが0.2増えると地震のエネルギーは約2倍となる。
 地震のエネルギーは地震でずれる断層の広がりに対応しており、
 マグニチュード4の地震では約1kmの広がりに亘ってずれる。
 マグニチュード6で10km、8で100km、10で1000km、12で10000km。
 地球直径は約13000kmなので、マグニチュード12は地球真っ二つクラスで、
 それ以上のマグニチュードは無いことになるが、
 そんな現象を地震と呼んだりマグニチュードを当て嵌めるかは疑問。
 
 全人類の気質を萃めたりすれば、最大級の緋色の雲で
 地球を破壊する、最大マグニチュードの超巨大地異を起こし得るか。
 それが、「全人類の緋想天」 か。
 
 【参考】
 「Wikipedia」(ナマズ大鯰鯰絵マグニチュード
 「日本妖怪大事典」(鯰) 水木しげる画、村上健司編著、角川書店
 「東京大学地震研究所」//「日本沈没」と地球科学に関するQ&Aコーナー
                  >Q.19



★対戦勝ち台詞

「私が勝ったから今夜のおゆはんは和食ね」
(対咲夜)

 
 おゆはんはお夕飯の意。
 全国いくつかの地域の方言に見られるが、
 ZUN氏は長野出身であることから、
 長野県中部の上田市あたりの上田弁の影響が考えられる。
 素で方言が出たのか、ちょっとした茶目っ気か、
 あるいは、設定に深く関わるのかは不明。
 
 【参考】
 「東信ジャーナル」>上田弁の基礎知識

 

「最近、食べ物が不自然に減るのです
 まるで誰かがつまみ食いをしているかのように……
 家から出たくないからって駄目ですよ?」
(対レミリア)
 
 夏の紅魔館で何者かが…と言えば、
 以前に侵入を果たした三妖精だろうか。
 今年もやって来たのか、今年が三月精のあの年なのか?

 

「兎の毛で突いた程にも痛くありません……が、
 兎の毛で眼を突くと痛そうですね」

(対鈴仙)
 
 ・兎の毛うのけ
   「ウサギの毛。きわめてかすかで小さい物事のたとえ。」
 ・兎の毛で突いた程
   「きわめて小さいことのたとえ。」
 
 【参考】
 「広辞苑 第五版」



 

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