■■■■■■■■ LEVEL7 ■■■■■■■■


妖獣の成り上がり
 

 [コードネーム]
 
 LV7の撮影対象、寅丸星のコードネーム。ようじゅうのなりあがり。
 
 白蓮により、忙しい毘沙門天に代わって信仰を集めるための
 毘沙門天の弟子に選任された、虎の妖怪が寅丸星。
 優秀に毘沙門天としての実務をこなし、やがては
 白蓮が封印されても星に累が及ばなかった程、
 毘沙門天として人々の信仰を集めていた。
 



卑近なダウザー
 

 [コードネーム]
 
 LV7の撮影対象、ナズーリンのコードネーム。ひきんなダウザー。
 
 ・卑近
   「てぢかでたやすいこと。ありふれたこと。高尚でないこと。」
 
 毘沙門天の使いであり、ダウザーも幻想郷に類を見ないことから
 ナズーリン自身やダウザーが卑近であるというよりも、
 ネズミを指して卑近としたものか。
 また、卑金属と掛けての卑近族といったところか。
 ナズーリンの星蓮船でのスペルには、
 レアメタルやゴールド探索関連のものがあったが、
 ネズミの妖怪をあなどっての、貴金属とは対義語関係の卑金属。
 
 参考
 「広辞苑 第五版」 (卑近、卑金属、貴金属)



(通常弾幕)
 

 星の通常弾幕撮影コメントに、「天狗だって神様になった人もいますし」とある。
 天狗はもともと山岳信仰や山神との関係も示唆されるが、
 例えば愛宕信仰では愛宕太郎坊天狗が祭神として祀られ、
 飯縄権現も自らを日本第三の天狗と称したりと、
 直接的な信仰対象となる天狗の例もある。
 特に神として信仰の対象となる大天狗には固有名が付いており、
 愛宕山の太郎坊、鞍馬山の僧正坊、秋葉山の三尺坊、彦山の豊前坊などが知られる。
 死後天狗と化して三大妖怪かつ三大怨霊として恐れられた崇徳天皇も
 白峯神宮に祀られ、金刀比羅権現に合祀された伝説を持つ。

 参考
 「Wikipedia」(天狗、愛宕権現、飯縄権現、秋葉権現、崇徳天皇)
 「【縮刷版】神道事典」 (飯縄権現) 弘文堂
 「日本の神様読み解き事典」 (天狗) 川口謙二編著、柏書房



寅符 「ハングリータイガー」
 

 [スペル]
 
 星のスペル。
 
 Hungry Tiger.
 「空腹の虎」
 釈迦の前世である薩埵(さった)王子は
 飢えた7匹の子虎を持つ母虎のためにその身を投げ出し、
 虎の命を救ったと言われる。
 この捨身飼虎(しゃしんしこ)の説話に由来するスペルか。
 虎の関わる仏教説話、加えて「捨身」と写真のシャレか。
 
 横浜市に展開している、ファミリーレストランチェーン店に
 ハングリータイガーがある。

 参考
 「Wikipedia」(ジャータカ、ハングリータイガー)



棒符 「ナズーリンロッド」
 

 [スペル]
 
 ナズーリンのスペル。
 
 Nazrin Rod.
 「ナズーリンの棒」
 ダウジングに使用する専用アイテムか。
 星蓮船での使用スペルに、視符「ナズーリンペンデュラム」があった。
 ロッドはキャラ立ち絵にも描かれる、
 先端に方位のアルファベットが施された二本のL字型の棒である。
 弾幕は、棒符「ビジーロッド」に関連。



天符 「焦土曼荼羅」
 

 [スペル]
 
 星のスペル。しょうどまんだら。
 
 ・曼荼羅
   「[仏] 諸尊の悟りの世界を象徴するものとして、一定の方式に基づいて、
    諸仏・菩薩および神々を網羅して描いた図。四種曼荼羅・両界曼荼羅など
    多くの種類がある。もともと密教のものであるが、浄土曼荼羅や垂迹曼荼羅、
    日蓮宗の十界曼荼羅のように、他にも転用される。おまんだら。」
 ・浄土曼荼羅
   「浄土変相の別称。特に、阿弥陀如来の極楽浄土の変相についていう。
    当麻・智光・清海の浄土三曼荼羅が著名。」
 ・浄土変相
   「諸仏の浄土の有様を描いた図絵。極楽浄土変相・薬師浄土変相・
    霊山浄土変相・盧舎那浄土変相などがある。浄土変」
 
 曼荼羅には上述の様に多種多様あり、
 星曼荼羅や浄土曼荼羅が挙げられる。
 焦土曼荼羅は、焦土を描いた曼荼羅か。
 浄土曼荼羅と正反対に、地獄絵図を思い浮かべる名称である。
 
 浄土曼荼羅は、東方封魔録のタイトル曲「東方封魔録 〜 浄土曼荼羅」にも
 用いられているが、こちらは姫神の楽曲から。
 
 弾幕は画面が規則的に分割され、
 3×3の九分割で作られる金剛界曼荼羅を連想させるが、
 本弾幕では9つ以上に会が存在しており、金剛界曼荼羅でも無い、
 寅丸星が描かれるオリジナルの曼荼羅であろうか。
 曼荼羅の寅丸星。
 仏教の仏つながりでフランス語(仏語)を織り交ぜ、
 星(ショウ)・ド・曼荼羅。

 参考
 「広辞苑 第五版」 (曼荼羅、浄土曼荼羅、浄土変相)



財宝 「ゴールドラッシュ」
 

 [スペル]
 
 ナズーリンのスペル。
 
 ・rush
   「ラッシュ、殺到、突進、急激な増加、急増、感情が沸き上がること。多忙。
    急ぐこと、急ぐ必要。襲撃。」
 ・gold rush
   「ゴールド・ラッシュ、一攫千金目当ての殺到」
 ・ゴールドラッシュ
   「新しく発見された金産地に多数の人々が殺到すること。
    特に、19世紀半ばの米国カリフォルニアでの現象をいう。」
 
 Gold Rush.
 「金塊の殺到」
 金の山地に人が殺到した実際のゴールドラッシュではなく、
 ザクザク採掘された金塊が自機に殺到するゴールドラッシュ。
 
 渋谷に本店を置き東京各所に展開するハンバーグ店に
 「ハンバーグレストラン GOLD RUSH」 がある。
 首都圏のハンバーグ店ということで、「ハングリータイガー」に呼応したものか。

 参考
 「SPACE ALC」 (rush, gold rush)
 「広辞苑 第五版」 (ゴールドラッシュ)
 「ハンバーグ専門店ゴールドラッシュ



宝符 「黄金の震眩」
 

 [スペル]
 
 星のスペル。おうごんのしんげん。
 
 ・震眩
   「ふるえおののき、目がくらむ」
 
 黄金の輝きを目にし、強い光に一時的に視覚を妨げられる「眩む」。
 途方も無い宝で自身の生活環境も一変するという想像、
 そんな過度の刺激により眩暈を覚える「眩む」。
 そして、心を乱され善し悪しの判断ができなくなる位に
 金あるいは浴に目が「眩む」。
 
 弾幕は毛卍文(けまんもん)からか。
 星のスペル背景にも見られるが、曲線が複数寄り集まって
 つむじのような円を作った文様が、唐獅子の身体の巻き毛を図案化したものである。
 唐獅子は元を辿ればライオンのことだが、
 架空の聖獣として中国から日本に伝わったもので、
 幻想の動物、聖獣として星のスペル背景に用いられているのであろう。
 毛卍文は、元来は太陽の力を宿す聖獣の象徴とされる。
 
 そもそも、寺院の地図記号として現在目にする卍についても、
 ヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の胸の旋毛、
 仏教では釈迦の胸の瑞相が由来とされる。
 左旋回の卍は和の元、右旋回の卐は力の元と言われる。
 
 ふるえおののき目がくらむは、黄金の宝によるものか、
 ヒンドゥーの最高神や仏教の開祖を目にしたことによるものか。
 
 財宝に関係することは寅丸星の毘沙門天としての役割や能力から明確だが、
 この場合は一つ上のナズーリンのスペルにも呼応しているだろうか。

 参考
 「広辞苑 第五版」 (眩む)
 「漢字源 改訂第四版」 (震)
 「日本・中国の文様事典」 (獅子)
 「Wikipedia」 (卍)



更新履歴
 

2010年
3月20日 初回更新
3月21日 (通常弾幕)追加。
12月9日 TXTからHTMLに変更。ついでにゴールドラッシュ、黄金の震眩に追記。



 

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