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姫海棠 はたて
[キャラクター] 撮影対象あるいは自機。ひめかいどうはたて。 二つ名は
「今どきの念写記者」。 念写をする程度の能力を有する鴉天狗。 文の欺瞞を見破り、文に対抗する形の新聞記者となる。 発行する新聞は花果子念報という名称。 ・海棠 「バラ科の落葉小高木。中国原産。高さ約5メートル。葉に托葉がある。若葉は帯赤色。 春の末、淡紅色の五弁花を房状につけ下垂、黄赤色の小果を結ぶ。観賞用。 材は緻密で堅く、器具材などとする。楊貴妃の故事から「睡れる花」ともいう。」 ・姫街道 「(女性が多く通ったのでいう)
江戸時代の東海道の脇往還の一で、遠江浜名湖の 今切渡しと新居の関を嫌う者が、見附または浜松から浜名湖の北岸を迂回して 本坂峠を越え、御油または吉田に出た道。本坂越え。」 ・はたて【果・極・尽】 「はて。かぎり。際涯。」 ・念写 「〔心〕心に思念した内容を写真のフィルムに感光させること。心霊現象の一種。」 ・花果 「花と果実」 ・案山子 「竹や藁わらなどで人の形を造り、田畑に立てて、鳥獣が寄るのをおどし防ぐもの。」 ・年報 「事業・研究などに関して年1回定期的に出す報告書。」 姫海棠はズミ(桷・酸実)の別名である。 バラ科リンゴ属の落葉小高木で、山地に自生し、荒地や湿地に群落をなす植物。 高さは10メートルほどで、枝にとげがある。 春の末頃に白色で赤いぼかしのある花を開く。 他に知られる別名は三葉海棠、深山海棠、小林檎、小梨など。 一方、同音の姫街道は上記の通りで、広義には、江戸時代の主要街道に対して、 難所や関所を避ける、比較的ゆるやかで大回りするようなルートが、 女性旅行者が選ぶ道というイメージからか(諸説あり)、姫街道と呼ばれるようになった。 特に代表的なのは東海道の脇街道としての姫街道で、 御油−見附間の約60kmの道に当たり、現在も姫街道跡として残る。 さて、射命丸文の対抗記者として登場した姫海棠はたてである。 文と言えば、風神録や緋想天で駆使した様に、猿田彦にちなんだ名のスペルを使用する。 猿田彦のサルタとは、早苗や早乙女など神稲を意味するサ、助詞のル、田のタから成り、 神稲の田、神の田を意味するとされる。 文をサルタ、すなわち神の田に置き換えると、 はたてを発行紙名からカカシに見立てることもしっくりくる。 辞書で案山子を引くと、「かかし」の他、 「かがせ」、「そお(ほ)ず」、「そお(ほ)ど」
とある。 カカシの訛または古形である。 特に、古事記に描かれる案山子、「山田のそほど」が注目される。 突如来訪したスクナビコナについて、オオクニヌシをはじめ神々一同、 当初はいったい何者か判りかねていたが、ヒキガエルのアドバイスに従い、 クエビコに尋ねて初めて正体が判明した。 このクエビコが「山田のそほど」であり、 歩くことはできないが、天下の事はことごとく知っているという神である。 ひきこもり状態ながらも携帯を介して写真を入手し、 世の事を知り、それを記事にしていたという、はたての背景に通じるところがあると言える。 はたてのベースに、まず案山子ありきと見ると、 次に、案山子の「かか」が花果に置き換えられた、花果子念報が注目される。 念報の方は、パルスィの怨み念法(魔太郎のうらみ念法)または 辞書にもある年報が捩られたものだろうか。 ここで「花果」を見ると、「花」が何らかの経路を経て「姫海棠」に、 「果」が漢字の読みの一つから「はたて」に変化していったと推測できる。 花から姫海棠へのルートが定まれば、一つの命名ルートが確立できそうなところ。 天孫降臨の先導後に伊勢へ至った猿田彦の西→東のルートに対抗する形で、 東から西へ伊勢を目指すルートとして東海道を思い描いた時、 東海道は既に卯酉東海道で使ったなということで、 脇往還の姫街道を並行して考えていたとかだろうか。
参考 「広辞苑 第五版」
(海棠、姫街道、はたて、念写、花果、案山子、年報、ズミ) 「Wikipedia」 (ズミ) 「奥浜名湖商工会細江支所」> 細江町観光案内 「綱敷天神社」> 由緒 > 御祭神 > 猿田彦大神 「古事記」 梅原猛著、学研M文庫 |
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初々しいスポイラー記者
[コードネーム] レベルスポイラーの撮影対象、姫海棠はたてのコードネーム。ういういしいスポイラーきしゃ。 ・初々しい 「物馴れぬさまである。初心である。幼げである。」 外へ取材に出掛けることが無かったはたてが、 文の対抗新聞記者に名乗り出、慣れぬ突撃取材を敢行する。
参考 「広辞苑 第五版」 (初々しい)
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捏造新聞記者
[コードネーム] レベルスポイラーの撮影対象、射命丸文のコードネーム。ねつぞうしんぶんきしゃ。 ・捏造 「(デツゾウの慣用読み)
事実でない事を事実のようにこしらえて言うこと。」 撮影対象に突っかかり、事件を起こし、 その事件を出鱈目な記事として著しばら撒く新聞記者。
参考 「広辞苑 第五版」 (捏造)
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♪妖怪の山 〜 Mysterious
Mountain
[音楽] レベルスポイラーの撮影曲。ようかいのやま 〜
ミステリアス・マウンテン 東方風神録事典の「妖怪の山」を参照。
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取材
「姫海棠はたての練習取材」
[スペル] はたてのスペル。ひめかいどうはたてのれんしゅうしゅざい。 念写以外の取材方法に全く慣れていない、はたて。 まずは初歩から、次第にコツをつかんで慣れてゆく。 取材の練習ではなく、練習のための取材。 文の取材「射命丸文の圧迫取材」と互いに対応するスペル名。
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連写
「ラピッドショット」
[スペル] はたてのスペル。 ・rapid 「迅速な、急速な、敏捷な、素早い、早急の、短時間の。(電車が)快速の。 坂道が急な、険しい、急激な。《写真》高感度の。安易な。」 ・連射 「弾丸・矢などを連続して発射すること。」 Rapid
Shot. 「連写」 英語を直訳すると速写(写真)といったところで、 連写は "continuous shoot"
だが、弾幕および撮影の様子の 「連射」とのシャレであろうことから、「連写」と訳した。 文の速写「ファストショット」と互いに対応するスペル名。
参考 「SPACE ALC」 (rapid, continuous shoot) 「広辞苑 第五版」
(連射)
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遠眼
「天狗サイコグラフィ」
[スペル] はたてのスペル。てんぐサイコグラフィ。 ・psychography 「念写(法)」 ・遠目 「遠方から見ること、遠望。遠方の物がよく見える眼。遠視。遠物見に同じ。」 ・遠眼鏡 「遠方の物が明らかに見える眼鏡、すなわち望遠鏡・双眼鏡。」 天狗の念写。 はたての能力による念写。 天狗で遠眼と言えば、「彦一ばなし」に描かれる遠眼鏡が想起される。 ただの竹の筒を、遠くにある物が何でも見える遠眼鏡と偽り、 天狗の持つ隠れ蓑と交換に成功したという民話である。 騙されたと気付いた天狗が怒りだすも、彦一は隠れ蓑で姿を消してしまっていた。 関連は不明。 文の望遠「キャンディッドショット」と互いに対応か。
参考 「SPACE ALC」 (psychography) 「広辞苑 第五版」
(遠目、遠眼鏡) 「Wikipedia」 (彦一)
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取材
「射命丸文の圧迫取材」
[スペル] 文のスペル。しゃめいまるあやのあっぱくしゅざい。 ・圧迫 「押しつけ迫ること。おさえつけること。威圧すること。」 例えば、面接試験の傾向分類で使われる言葉で、受験者に対しわざと意地悪な、 もしくは威圧的な質問や反論を面接官がする面接方法を圧迫面接と言う。 強いプレッシャー下での面接。 本スペルの場合は、相手に対して意図的にプレッシャーを与えつつ行なわれる取材か。 取材拒否を防ぐため、あるいは、より面白い状況を生み出すため、 脅迫したり威圧したり、といったところだろうか。 自機に素早く寄ってくる移動と、そこから繰り出される撮影のプレッシャー。 はたての取材「姫海棠はたての練習取材」と互いに対応したスペル名。
参考 「広辞苑 第五版」 (圧迫) 「Wikipedia」 (圧迫面接)
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望遠
「キャンディッドショット」
[スペル] 文のスペル。 ・candid 「包み隠しのない、率直な、遠慮のない、気取らない、腹蔵のない。」 Candid
Shot. 「スナップ撮影(盗撮)」 キャンディッドは包み隠し無く率直な、いわば自然体である。 "candid photo"
や "candid photograph" は 「ポーズを取らない写真」、「スナップ写真」
を意味する。 相手に気付かれないように自然な状態を撮った写真である。 "candid camera"
はスナップ用の小型カメラを指し、これは隠し撮り用。 アメリカの「どっきりカメラ」的なテレビ番組名に "Candid Camera"
があった。 自然体の撮影には、被写体が撮影者またはカメラを意識することは避けたく、 しばしば隠しカメラや望遠レンズが用いられる。 スポーツの試合中の選手の望遠撮影や友人間の撮影であれば、 被写体がカメラならびに撮影に気付いていないと言っても 事前または事後に話が付けられ、自然体を収めたスナップ写真となる。 一般的には、相手に気付かれない撮影イコール広義の盗撮であるが、 犯罪性のある部類の盗撮との線引きは、 カメラ付き携帯電話の普及により曖昧になりがちである。 文の場合は、ゲームでの撮影シーンは被写体により繰り出される弾幕シーンであり、 被写体が文を認識している為に盗撮とは言えないが、 書籍版の東方文花帖では被写体が撮影に気付いていなかったケースなど 盗撮に相当する行為も見受けられる。 はたての遠眼「天狗サイコグラフィ」と互いに対応か。
参考 「SPACE ALC」 (candid, candid camera, candid photo, candid
photograph) 「Wikipedia」 (盗撮) 「Wikipedia(英)」 (Candid
photography) 「広辞苑 第五版」 (盗み撮り、隠し撮り)
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速写
「ファストショット」
[スペル] 文のスペル。 ・速写 「速やかに写すこと」 ・速射 「すばやくたて続けに発射すること」 ・スナップショット 「(速射の意)
(1)動く被写体を手早く撮影すること。特に、相手に気づかれないように 自然な状態を撮ること。また、その写真。スナップ写真。早撮り写真。 (2)映画で、時事的な人物や事件を即興的に撮影した写真。スナップ。」 Fast
Shot. 「速写」 速やかな撮影。 スナップ写真。 前作でも似たような動きをしていた気がする。 はたての連写「ラピッドショット」と互いに対応したスペル名。
参考 「広辞苑 第五版」 (速射、速写、スナップショット) 「SPACE ALC」 (take a
snap)
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「幻想風靡」
[スペル] 文のスペル。げんそうふうび。 東方風神録事典の「幻想風靡」を参照。
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更新履歴
2010年 6月19日 初回更新 12月9日 TXTからHTMLに変更
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