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蓮台野夜行

 初回: 2007.06.21、
 最終更新: 2009.04.14.(全体的に体裁調整、一部追記)
 

蓮台野夜行 〜 Ghostly Field Club.

 れんだいのやこう 〜 ゴーストリィ・フィールド・クラブ。
 
 ・蓮台野
   「墓地または死者を葬送する所。
    地名となっているものが多く、京都市北区にある船岡山西麓の地は著名。」
 (「広辞苑 第五版」 より
 
 蓮台野は平安時代の京都三大葬送地の一つ。
 西の化野、北の蓮台野、東の鳥辺野。
 蓮台野は京都市北区の上品蓮台寺の西側に広がる。
 野辺送りの為の野。
 また、蓮台野は京都以外の各地にも伝わっており、
 柳田國男の 「遠野物語」 にも蓮台野 (デンデラ野) が記されている。
 
 露と消えば 蓮台野にを 送りおけ 願ふ心を 名にあらはさん (西行)
 
 ・ghostly
   「幽霊の(ような)、かすかな、ぼんやりとした、影のような。
    精神の、精神的な、霊的な、宗教的な。」
 ・field club
   「野外研究会」
 
 Ghostly Field Club.
 「霊的野外研究会」
 周囲からは実際の活動が無いという意味で幽霊クラブとも思われていそうだが、
 その実は野辺 (フィールド) に繰り出し、人目につかないところで
 禁断の結界暴きをする霊能サークルである。

 


夜のデンデラ野を逝く

 よるのデンデラのをゆく。
 
 デンデラ野は上述の通り。
 地方へ行くに従って 「レンダイノ」 が訛り、
 レンデエノ、デンデラノ、デンデロなどとどんどん転化していった模様。
 「遠野物語」 に記述される蓮台野 (デンデラ野) は、
 六十過ぎの老人全てが追い遣られる、姥捨山としての要素が強い。
 また、「逝く」 は、去ってゆくこと、死ぬことの意。
 通常の 「行く」 に、墓地・葬送地であるデンデラ野 (蓮台野) を上乗せした表現。
 あるいは、境界越えで冥界に足を踏み入れることも含まれるか。
 ということで、「夜のデンデラ野を逝く」 は、「蓮台野夜行」 と同義である。
 
 〜不気味な曲から徐々に勇ましい曲へと、そういったイメージで書いた曲。
  真夜中の墓場に肝試しに行くイメージなんですよね。
  ただその肝試しは只の肝試しではない。
  冥界との交流を本気で考える者の肝試しなんです。
  言うなればイタコの様に……。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)
 
 また、「デンデラ」 という音だけを切り出せば、同音の地は国外にもある。
 デンデラは、エジプトに実在の町の名であり、
 Dendera、Denderah、Dendarahなどのアルファベット表記が為される。
 はるか昔には王都だったこともあり、現在もデンデラ神殿群が残されている。
 その中でもメインとなるのはハトホル神殿で、
 ここには19世紀にフランスに持ち出されるまでは、
 夜空を描いた天井彫刻があった。(現在はルーブル美術館にある)
 この彫刻はデンデラの黄道帯、Dendera zodiac (Denderah zodiac)と呼ばれる。
 紀元前50年頃の夜空が描かれているそうである。
 また、デンデラの電球 (Dendera light) と呼ばれる壁画も見出されており、
 そのまま電球と見做してオーパーツと言われたり、あるいは、
 蓮の花を描いたものであるとか言われている。
 
 これを踏まえれば、(デンデラと蓮のリンクも欲張って組込みたいところだが、)
 少なくともデンデラから夜空へはリンクできそうである。
   蓮子 − 蓮 − 蓮台野 − デンデラ野 − デンデラ − Dendera zodiac − 星
 蓮子が夜空に関わる能力を有する元となる思考ラインかもしれない。
 物理学で簡単に直結しそうだが、「蓮台野夜行」 の頃にはまだ物理風味がなかったし。
 
 ついでながら、蓮台野夜行の 「」 は蓮子の名から取られてるとも考えられる。
 タイトルと登場キャラに共通の漢字が含まれる、東方Project作品と同様に考えてだが。
 メリーは 「魔術師メリー」 ということで、「大空魔術」 の方かも。

 


少女秘封倶楽部

 しょうじょひふうくらぶ。
 
 ・秘封
   「他人に見せないよう厳重に封をしておくこと。また、そのもの」
 (「広辞苑 第五版」 より)
 
 〜あのサークル、正確には秘封倶楽部という名前なんですよね。
  少女が付いているのは曲名です(笑)〜

 (「幻想郷非公式ワールドガイド(仮)」より、旧掲示板でのZUN氏からの回答)
 
 〜秘封倶楽部はゲームとは別角度から世界を切り出していこうと
  考えたサークルです。テーマ曲を与えないと、折角のキャラが
  生きてこないのでこの曲を書きました。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)

 


東方妖々夢 〜 Ancient Temple

 とうほうようようむ 〜 エインシェント・テンプル。
 「東方妖々夢」 でのStage5道中曲。
 東方妖々夢事典の 「東方妖々夢」 参照。
 
 〜この曲はストーリーと言うよりは場所をイメージした曲ですが、
  こういう曲を聞くと大抵はその場所に居たいと感じさせる。
  でも、この曲は「非常に美しい場所だが、ここには居たくない」と感じる。
  この曲を聴くと、古い古い時代の日本を幻視する。
  あの世というのは既に亡くなったこの世でもあるので、
  この幻視は偶然ではなく、これこそ幻覚だと考える。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)

 


古の冥界寺

 いにしえのめいかいじ。
 
 冥界の写真。古い寺院。
 幻想郷の冥界の寺院についての描写はこれまでには無く、
 寺院の詳細は不明。
 
 「裏表ルート」 は、違法 (裏) ルートではなく、
 裏技的な合法ルート (脱法?) というニュアンスだろうか。
 
 「念写」 は超能力・心霊現象の一種とされる、
 心に浮かべた内容を写真のフィルムなどに感光させること。
 
 〜この曲の幻覚は、最後の余韻まで見えてこない。
  ただ、最後に寂寥感と何かを聴いてきた様な記憶だけか残る。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)

 


幻視の夜 〜 Ghostly Eyes

 げんしのよる 〜 ゴーストリィ・アイズ。
 「東方永夜抄」 でのStage1道中曲。
 東方永夜抄事典の 「幻視の夜」 参照。
 
 ・山門
   「(寺院は山林にあるべきものとして山号を有したのでいう) 寺院の門」
 ・三門
   「大きな中央の門と左右の門と三つ連ね一門としたもの。
   [仏] 禅寺の仏殿前にある門。三解脱門すなわち空門・無相門・無願門にたとえていう」
 (「広辞苑 第五版」 より)

 


魔術師メリー

 まじゅつしメリー。
 
 結界の境目が見える能力。
 異界を窺い知る魔術師。
 幾種かの都市伝説に現れる 「メリーさん」 が
 ネタとして関わっているかは不明。
 
 〜秘封倶楽部の一人、メリーの曲を用意しようと考えて作曲した物。
  別にメリーは魔術師では無いのですが、
  そういう曲を用意しようと考えていた事が良く判ります。
  この曲はジュブナイル的な学校でのオカルト集団といった幻覚が見えます。
  どこかママゴトっぽい感じがたまらないですね。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)

 


月の妖鳥、化猫の幻

 つきのようちょう、ばけねこのまぼろし。
 
 〜これは言うまでもなく、蓮子とメリーの二人の曲です。
  妖鳥は蓮子で、曲の前半部分のスピード感のある部分。
  化猫はメリーで、後半部分の奇妙なリズムの部分。
  まるで鳥に乗って空から夜の街を見ている様な部分と、
  まるで酔いどれの猫になったかのように街をふらふらと見ている様な部分。
  まさにそういう意図で作曲しました。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)
 
 蓮子の能力は、星の光で現在時刻を、月で現在位置が判るというもの。
 電波時計及びGPS要らず (ただし夜限定)。
 
 ちなみに、GPSは複数のGPS衛星からの電波信号を受信し、現在位置を割り出すシステム。
 GPS衛星の電波信号は、衛星の軌道データと衛星が持つ原子時計の時刻データとから成り、
 このようなデータを複数の衛星から得ることで現在位置が割り出せるのである。
 月から位置情報を取得出来る能力は、人工衛星と天然の衛星とを掛けているのだろうか。
 星の光の方は…星光 (造語) と時計関連で有名なセイコーとのシャレだろうか。
 
 時刻の判る能力の方が汎用性が高い様で、メリーは
 「夜になると空を見て時間を呟く癖のある相棒」 と表現している。電波な時計。
 また、蓮子と星のつながりは 「夜のデンデラ野を逝く」 においても
 別角度からアプローチを試みており、参照されたい。
 
 曲名の月は蓮子の能力、同じく幻はメリーの能力にちなむだろうか。
 また、冒頭の 「蓮台野夜行」 の項で紹介したが、
 妖鳥と化猫はひょっとして鳥辺野と化野に関わるかもしれない。
 北の蓮台野。
 東の鳥辺野、西の化野。
 蓮子は東京出身、メリーは…京都か西洋か。

 


過去の花 〜 Fairy of Flower

 かこのはな 〜 フェアリィ・オブ・フラワー。
 
 「上海アリス幻樂団」 の 「上海音楽室」 における紹介によれば、
 この曲は 「東方妖々夢」 の未使用曲とされる。
 とすると、この曲名が意味するのは妖々夢に関連したものだろうか。
 妖々夢でよく用いられた仏教用語で言えば、
 「過去」 とは過ぎ去った世、前世である。
 また、「」 は、ここ (蓮台野夜行) では彼岸花だが、
 東方妖々夢ではが該当する。
 
 Fairy of Flower.
 「花の精」
 幽々子の前世は歌聖の娘。
 歌聖とは、東方妖々夢における歌やスペル名から西行法師と思われる。
 一方、能の 「西行桜」 には桜の精が登場する。
 東方妖々夢事典の 「咎重き桜の花の黄泉の国――」 参照。
 桜の精あるいは桜自体が妖怪化して西行妖か。
 冥く堅く封印を施され、花は過去。
 
 彼岸花については東方花映塚事典の 「再思の道」 参照。

 


魔法少女十字軍

 まほうしょうじょじゅうじぐん。
 「秋霜玉」 でのエーリッヒのテーマ曲。
 
 ・十字軍
   「1:西欧諸国のキリスト教徒がイスラム教徒を討伐するために、
     11世紀末(1096年)から13世紀後半に至るまで7回にわたって行なった遠征。
     その目的は聖地パレスチナ、特にエルサレムの回復にあったが、
     第3回(1189〜92年)以後は宗教目的よりも現実的利害関係に左右されるに至り、
     当初の目的は達し得なかったが、東方との交通・貿易によって都市の興隆を促進し、
     また、ビザンチン文化・イスラム文化との接触はルネサンスにも影響を与えた。
    2:広義には、一般に中世のカトリック教会が異端の徒や異教徒に対して行なった遠征を指す。
    3:転じて、ある理想または信念に基づく集団的な抗議運動。」
 (「広辞苑 第五版」 より)
 
 曲名は 「少年十字軍」 からか。
 少年・少女が中心となって結成された民間十字軍だが、
 実際は大人の庶民も多く含んだ民衆十字軍であったと考えられている。
 1212年のフランスの少年十字軍では、少年少女が十字軍として聖地奪還に向かう途中、
 船を斡旋した商人の陰謀によりアレクサンドリアで奴隷として売り飛ばされたとされる。
 (「Wikipedia」(少年十字軍) より)
 
 〜ようやくゲームならではのライトファンタジーに挑戦。
  ってことで、ファンタジーといえば、もちろん少年十字軍(違)。
  でも、やっぱり奴隷商人に売られり、それを嫌がって自害したり、
  海に飛び込んだりしたんだろうな〜。
  すばらしきファンタジー。(だから違うって)〜

 (「秋霜玉」 曲コメントより)
 
 〜で、聴いてのとおり、
  こんな馬鹿みたいに激しくて暗い曲も無いだろう、と言う曲です。
  少年少女十字軍の勇ましさと、大人を信じて騙された無念の塊なのです〜

 (「上海アリス幻樂団」 内 「東方幻想的音楽」 にて公開されていた、
  「魔法少女十字軍 〜 Little Little Crusader」 曲コメントより)
 
 ZUN氏の好きなアーティスト、ニューエイジバンドのCUSCO (クスコ) の曲に
 「少年十字軍」 がある。関連は不明。

 


少女幻葬 〜 Necro-Fantasy

 しょうじょげんそう 〜ネクロ・ファンタジー。
 「東方妖々夢」 での八雲藍のテーマ曲。
 東方妖々夢事典の 「少女幻葬」 を参照。
 
 結界の綻び付近、彼岸花の茂る墓を弄る。
 2時30分の丑三つ時、冥界への入り口が開け、
 秋の顕界とは対称的な桜の世界が広がった。
 境界越えのネクロファンタジア。

 


幻想の永遠祭

 げんそうのえいえんさい。
 
 〜幻想と言いつつも、この曲は明らかに現実的な曲になっている。
  このCDの締めの為にこういう曲を持ってきたって事でしょう。
  こんな感じの曲を最後に持ってこなかったら、全体的に不安なままで
  CDが終ってしまうことを危惧したのだと思います。
  やっぱりそういう事ってあって、始めから終わりまで幻想的すぎると、
  どこか戻ってこれなくなる感じがしてしまう。〜

 (「東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.」より)
 
 異界を垣間見た蓮台野夜行から時が過ぎ、
 晩秋の中の秘封倶楽部は現実世界を普段通り過ごしていた。
 時間をうるさく言う蓮子は時間にうるさくは無い様で、
 秘封倶楽部の待ち合わせは予定より少々遅れて成立し、
 よくある霊能者サークルの秘密が再び動き始める。

 


ジャケットイラスト

 「そういえばこれ、誰のお墓かしら?」
 
 わざわざセリフで焦点が当てられているので、誰のお墓なのか考えてみる。
 
 角柱型の墓石がよく見られる様になったのは江戸以降。
 まぁ、秘封世界と幻想郷との間は空間だけでなく時間もズレているから
 (蓮台野夜行の秋の顕界と春の冥界、夢違科学世紀と竹林のメモ)
 秘封世界で死んだ者が随分と時を遡った幻想郷に現れる、
 あるいは、幻想郷から外へ出た者がさらに時代を経た秘封世界で亡くなる
 という線も考えられるが、こうなるとややこしいので、ややストレートに考えてみる。
 
 我々の世界よりも未来世界と目される秘封世界の墓で、
 幻想郷 (冥界) に縁があり、さほど古過ぎない人物…
 というわけで (?)、ここで 「ZUN氏の墓」 説を展開してみる。
 
 現代以降の未来ということで、角柱型墓石の問題はクリア。
 質素だったり蓮子が腰掛けたりメリーが弄ったりしちゃってるのは
 「他人様のお墓への乱暴は非常に心苦しいが、自分の墓だったら別にいいや」
 という作者心理の表れと解釈すればクリア。
 ZUN氏と幻想郷のつながりは誰よりも強固であるし、
 そのお墓からなので冥界に直結していても違和感無し。
 まぁ、書き文字が読み取れないので大雑把なことしか言えないが、
 これって 「平成X年」 かあるいは死亡時の元号が不明だからということで
 意図的に崩して 「○○ X年」 なイメージかなと思う。
 墓石の端っこに刻まれる文字ってそんな感じのものかと思うし。
 う〜ん、きっと冥界の美しい桜の下で連日宴会が開かれていることでしょう。

 

 

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