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蛍火の行方
 
 [タイトル]
 
 Stage1のタイトル。
 本来ならば中秋の名月を楽しめる夜。
 月は欠けても風情は漂う。
 秋の薫りに虫の声、行く手にちらつく蛍の火。
 
 ・蛍火けいか)…「蛍の光。ほたるび」
 ・蛍火ほたるび)…「蛍の発する光」(夏の季語)
 
 日本で蛍といえば、一般的によく親しまれているゲンジボタルを指す。
 ゲンジボタルは初夏(5〜6月)の風物詩として人気が高い。
 しかし、ホタルの多様な種類すべてが夏に発生するのではなく、
 中にはアキマドボタルなど秋に成虫となる種類も存在する。
 
 タイトルと共に以下の字幕が表示される。
 
「蛍の灯はいつもより激しく見えたのは気の所為か。
  今宵は永い夜になるだろう。」

 
 
幻視の夜 〜 Ghostly Eyes
 
 [音楽]
 
 Stage1テーマ曲。
 
霊の眼
  幽かなものを捕らえる眼。この眼が捉える夜はその本当の姿を見せる。
  幻視は原始ともかけています。それだけ自然のままの夜という事。〜

 (曲解説より)
 
 ・ghostly …「幽霊の(ような)、かすかな、ぼんやりとした、精神の、霊的な、宗教的な」

 
 
リグル・ナイトバグ
 
 [キャラクター]
 
 Stage1のボス。
 「闇に蠢く光の蟲」
 秋の夜永の道中に 偶然出会った妖怪蛍。
 秋の蟲達はテンションが高い。
 そんな蟲達を統率できる妖蟲が彼女である。
 相性によっては最強の能力ともなりそう。
 蟲を操る程度の能力を持つ。
 
 ・wriggle …「体をくねらせる、のたうちまわる、のたくる、じたばたする、蠢く、もがく」
 
 名前を直訳してしまうと「蠢く夜の蟲」
 "wriggle" のニュアンスからすると、蛇やムカデなどの形状の生物が含まれそう。
 ホタルの生態は種類によって多様で、翅が退化して飛べないメスがある種類や、
 成虫になっても幼虫のままの外見をした種類もいる。
 発光することで有名な昆虫だが、全種類が発光するわけではなく、全く発光しない種類もある。
 意外にも、幼虫の頃には多くの種類が発光する。
 ホタルの幼虫は、胸部の3対の脚と尾脚を使い、シャクトリ虫の様に体をくねらせて移動する。
 また、ナイトバグという単語は無いが、似た単語にナイトウォーカー(nightwalker)がある。
 ミミズのことで、こちらも体をくねらせる "wriggle"。
 以上を踏まえると、リグル=幼虫説も考えられる。
 上述の様に、ホタル幼虫も発光できるので矛盾は無いし。
 リグルの種族は妖蟲と明記されているが、妖蟲はヨウチュウと読めるし。

 
 
蠢々秋月 〜 Mooned Insect
 
 [音楽]
 
 リグルのテーマ。しゅんしゅんしゅうげつ
 〜月形の蟲
  
単純に韻を踏んでいるだけですが、春と言う文字と秋という文字を入れて
  不思議な季節感を出してみました。蛍が何故月形かというと……。〜

 (曲紹介より)
 
 ・蠢々 …「虫などがうごめくさま。愚かで無知なさま」
 ・秋月 …「秋の夜の月」
 ・moon …「うろつく、ふらふらさまよう、ぼんやりと見つめる」
 ・mooned …「月形の、月形の飾りのある」
 ・insect …「昆虫、虫」
 
 "mooned" については、
 例えば "two-mooned planet" が「2個の衛星を持つ惑星」を意味する様に
 "mooned insect" は、月を持つ虫、尾部に発光器官を備えるホタルを意味すると解釈できる。
 しかしながら、ZUN氏自らの解説から、
 この解釈ではなく、「月形の蟲」からホタルを意味するとされる。
 蛍が何故月形かというと……
 ……蛍光灯? 丸いタイプの。

 
 
蛍符 「地上の流星」
蛍符 「地上の彗星」

 
 [スペル]
 
 リグルのスペルの二つ。
 前者をHard で、後者をLunatic で使用する。
 リグルからは使い魔群と中玉群が放射される。
 使い魔は経路上に弾丸群を配置してゆく。
 配置された弾丸群は、しばらくのちに揺らいで消える。
 
 
〜蛍は明滅を繰り返すだけだが、蛍自体は動き続けているから
  波打つ地上の流星の様に見える。〜

 (スペル解説より)
 
 巷でささやかれる様に、中島みゆきの「地上の星」にちなむのだろうか…。
 それにしても、流星の上位版が彗星なのは何かを彷彿とさせる。
 草原のペガサス。

 
 
灯符 「ファイアフライフェノメノン」
 
 [スペル]
 
 リグルのスペル。
 リグルからは使い魔と大量の粒弾が放射される。
 使い魔は自機照準で弾丸を発射し続ける。
 一方、粒弾群は、リグルから一定距離を飛んだあと折り返し、
 発射点に引き返してから飛来する。
 
 
蛍の発光現象
  ちょっと虫っぽい動きだが……、この動きは蛍の動きじゃないね。
  どちらかと言うとバッタな感じ。まぁ蟲ならなんでもいいや。〜

 (スペル解説より)
 
 ・firefly …「ホタル」(lightning bug, firebug)
 ・phenomenon …「現象、事象、驚くべき事、天才」
 
 Firefly Phenomenon.
 「蛍の発光現象」
 ホタルの発光は、酵素ルシフェラーゼによって触媒される化学反応に基づく生物発光である。
 ルシフェラーゼの基質となる物質はルシフェリンと総称される。
 ルシフェラーゼがATPのエネルギーを利用してルシフェリンの構造を変換し、
 ルシフェリン分子内に高エネルギーを残存させる。
 ルシフェリン分子内の酸素原子が励起状態にあるのだが、
 これが基底状態に戻る際にそのエネルギーを可視光として放出することで発光が観察される。
 ルシフェラーゼは発光細菌にも備わっている酵素だが、
 発光機構や酵素の質は全く異なる。
 いずれのルシフェラーゼも分子生物学、生化学などで
 タンパク分子や遺伝子発現のマーカーとして良く用いられるが、
 この場合は特に発光細菌のルシフェラーゼが汎用され、
 ホタルの酵素はホタルルシフェラーゼと丁重に区別される。

 
 
蠢符 「リトルバグ」
蠢符 「リトルバグストーム」
蠢符 「ナイトバグストーム」
蠢符 「ナイトバグトルネード」

 
 [スペル]
 
 リグルのスペルの四つ。
 それぞれEasy, Normal, Hard, Lunatic でのスペル。
 リグルからはおびただしい数の小弾が放射され、周囲に設置される。
 設置の際、白小弾→少し大きい弾丸→黄小弾と変容する。
 その後、粒弾に変じ、飛来する。完全変態?
 また、リグル本体から放たれる使い魔が弾丸をばら撒く。
 
 
小さな蟲
  大量の卵から孵化する瞬間です。生命の神秘。〜

 (スペル解説より)
 
 Little Bug.
 「小さな蟲」
 "little" には「幼い」の意味もある。
 またも幼虫説を持ち出してみる。
 
 Little Bug Storm.
 「小さな蟲の嵐」
 嫌すぎる。
 
 Night Bug Storm.
 「夜の蟲の嵐」
 キモすぎる。
 
 Night Bug Tornado.
 「夜の蟲の大嵐」
 キモいものもついつい見てしまう。
 それがキモだめし(違)

 
 
隠蟲 「永夜蟄居」
 
 [スペル]
 
 リグルのラストスペル。えいやちっきょ
 蠢符の改変版。
 使い魔は放たないが、リグルの周囲に設置された弾丸は
 すべて外側へ向け速やかに飛来する粒弾に変じる。
 
 
〜あんまり夜が永いとよからぬ蟲も湧いて来るものです。
  蟲使いが蟲になってしまった、リグルのラストスペル。〜

 (スペル解説より)
 
 ・蟄居 …「家の中にひきこもっていること。虫などが冬眠のため地中にこもっていること」
 
 永遠に続く夜の中、漂う怪しい気配に無力な野生は隠れ篭る。
 すべての危機をひきこもって安穏とやり過ごす。
 というよりは、別の意味かなぁ。
 蟄居は、江戸時代の武士の刑罰の一つで、
 自宅あるいは一定の場所に閉じ込めて謹慎させたものも言う。
 終身の蟄居は永蟄居えいちっきょ)と呼ばれた。
 これを踏まえると、永夜蟄居
 永夜の間の強制謹慎処分だろうか。蟲主動の。
 
 
〜水の中の蛍の幼虫は例にもれず大変キモイ。
  リグルに騙されるな。〜

 (スペル解説より)
 やはりリグルは幼(略)



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