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東方妖怪小町
 
 [音楽]
 
 ラストワードのテーマ。とうほうようかいこまち
 
〜人間も居るんですけどね。
  まぁ、ここまで来ると妖怪としか言い様がないか。〜

 (曲解説より)
 
 ・小町 …「小野小町のこと。評判の美しい娘。多く、その女性の住んでいる土地の名をつけて呼ぶ」
 
 東方の、美しい容姿の妖怪娘。
 妖怪以外も、最早だいたい妖怪。
 「ひぃぃー!ば、化け物ー!」って一般人に言われるに違いない。
 
 小野小町は、東方花映塚に関連。
 というわけで、小野小町も小野塚小町もここでは考慮致しません。

 
 
ディゾルブスペル
 
 [スペル]
 
 ラストスペルあるいはスペルプラクティス時に発動するボム。
 自機が被弾すると問答無用で発動し、戦闘終了(無効試合)となる。
 残機やボムのストック消費は無い。
 
 ・dissolve …「溶解する、分解する、解散する、解消される、解除される、取消される、消滅する」
 
 Dissolve Spell.
 「スペル解除」

 
 
「季節外れのバタフライストーム」
 
 [スペル]
 
 リグルのラストワード。
 リトルバグやナイトバグ系の卵弾を多量に撒く。
 卵は幼虫・蛹と完全変態を模したようなちょっとした変化をし、羽化する。
 本スペルでは蝶弾三種。粒弾の時よりも圧迫感が増す。
 さらに、リグル本体から、弧を描く蝶弾列の全方位放射が加わる。
 高速蝶弾を左旋回、右旋回と切り替えてくる。
 
 蟲を操るリグルの能力により、季節外れの蝶の嵐
 のライフサイクルは種類により様々だが、多くの成虫の活動期は春〜秋であり、
 卵や幼虫、蛹の状態で通例は冬を乗り切る。(成虫が冬眠する種もある)
 中には、冬を蛹ですごし、春に羽化して卵を産み、
 その卵が孵って夏には成虫となり(気温の関係で冬を過ごした代より成長が早く型も異なる;季節型)
 さらにその卵が秋に孵って成虫となり、その産みつけた卵が蛹まで成長し冬を乗り切る、という
 1年でも数代経る種(アゲハチョウなど)もある。
 成長の早いヤマトシジミは、およそひと月で卵〜羽化のステージを経るため、
 年に6〜8世代繰り返すと言われている。(もちろん地域(気候)に左右される)
 敢えて挙げるならば、やはり一般的なイメージ通り、
 蝶の季節と言えば、春〜初夏にかけてだろうか。
 ちなみに、夏の暑さをしのぐため、夏眠する種もある。
 
 まさに蝶の季節であったならば、ラストワード名は
 「今が旬のバタフライストーム」となっただろうか?(文花帖では普通のスペル)
 蝶に限らずの話だが、ある種の蝶の場合は、百数十個の産みつけられた卵のうち、
 無事羽化に至るのは1頭だそうな。
 リグルの能力で強制的に成長促進させられるのか、季節外れなのに大量の蝶が…。
 季節外れも、花であれば「狂い咲き」と言われる。
 狂気の蝶?
 
 バタフライ効果が元ネタだろうか…?
 バタフライ効果は、カオス理論を端的に表現した例えから知られるもので、
 わずかな差が時間とともにほんのわずかずつ拡大し、結果に大きな違いをもたらすこと。
 例え話として用いられるのは
 「北京の蝶の羽ばたきが、ニューヨークを襲う嵐になることもある」というもの。
 ある蝶のある瞬間、ある地点、ある気候条件での羽ばたき、ごく些細な空気のゆれが、
 時間を追っていくと風向、風力、温度、湿度、波、気象と
 影響の種類や大きさや範囲、規模が大きくなってゆくというもの。
 今の技術では不可能だが、地球を非常に微細な単位まで模したシミュレーションで、
 ある地球では蝶の羽ばたき有、ある地球では無、とした二つの比較において、
 長時間経過させてみると、結果的に一方ではニューヨークが大嵐、もう一方は静穏であるというように
 初期の微小な差が、結果には甚大な違いをもたらすというもの。
 複雑系の中の予測不可能性。
 予測不可能であるので、季節も外れる、
 蝶によってもたらされる嵐。

 
 
「ブラインドナイトバード」
 
 [スペル]
 
 ミスティアのラストワード。
 視野狭窄にさせつつ、弾丸を多量に撒き散らす。
 定期的に自機照準を中心とした、弾速の速い楔弾列の放射を行う。
 
 ・blind …「ブラインド、日よけ、隠すもの、隠れ場、妨げ、
       盲目の、分かりにくい、物を見る目がない、無計画な」
 
 "blind" 、形容詞では、
 ミスティアに見る目がないとか無計画とかあてずっぽうとかになってしまう。
 ここではブラインド、つまりは光を遮るもの、覆い隠すものといった意味で、
 夜盲にする夜鳥とか、要するに夜雀。
 ブラインドは、通常、窓などの内側に取り付けられる覆いで、
 細長い金属やプラスチックの帯状の板を糸で繋ぎ、角度調節が可能な装置を言う。
 帯状の板は、スラット(slat)、羽根板とも呼ばれる。
 
 Blind Night Bird.
 「夜雀」

 
 
「日出づる国の天子」
 
 [スペル]
 
 慧音のラストワード。ひいづるくにのてんし
 慧音からレーザーが全方位に照射され、
 さらにその間を縫う様にもう1セットのレーザーが照射される。
 慧音の周囲に配置された使い魔からは、
 使い魔が砲塔を巡らせて規則的に放たれる青蝶弾と、自機照準の赤蝶弾が放たれる。
 
 〜ああ、そのお姿は神々し過ぎて見えません。〜
 (スペル解説より)
 
 ・日出づる国 …「日本の美称」
 ・天子 …「天上界の人。天人。天帝に代わって国を治める人。帝王。日本で、天皇」
 
 607年、小野妹子が遣隋使として国書を持って派遣されたことが日本書紀に記載されている。
 「隋書」などには、「日出處天子致書日沒處天子無恙云云」とある。
 (日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや、云々。)
 当時は推古天皇の代で、ここでの日出づる処の天子とは彼女のことを指す。
 厩戸王(聖徳太子)が史上初の女帝であった推古天皇の皇太子であり摂政であったことから
 厩戸王が書き記したと考えられている。
 が、このラストスペルの意味合いとしては、推古天皇に限られず、
 日出づる国を治める人物である天皇を指す
 
 ちなみに、厩戸王(聖徳太子)については、
 彼の死後100年ほどして編纂された「日本書紀」以前には遡ることが出来ず、
 日本書紀にして「聖」の誇張が為されており、
 また、物証自体も少なく、後世の太子信仰から墓所や伝説、伝承、
 著書とされる物にも太子の名を借りた偽書が多いなど、
 歴史上の人物として見直すことも困難となっている。
 太子の信仰についても、一宗派にとどまらず、仏教・神道を問わず、
 日本史上もっとも偉大な人物の一人であるという信仰や考えは根強い。
 定説ではないが、実在しなかったとする虚構説、大王(天皇)として即位したとする即位説、
 九州王朝の大王だったとする九州王朝天皇説などの仮説もある。
 その「虚構説」においては、聖徳太子は
 「日本書紀」編纂当時の実力者であった藤原不比等らの創作であり
 架空の存在であったものとしている。
 
 藤原不比等(659〜720)は、史実に明示される活躍は量的に少ないが、
 活躍の時代とけっこうなポストに就いていたこと、文献的な示唆から、
 種々の説を伴う人物である。
 「日本書紀」(720年)の編纂もその一つだが、
 「古事記」(712年)と併せて記紀への関わりもしばしば指摘される。
 「続日本紀」においては、708年に不比等が右大臣となり、
 禁書令の詔勅を出したとする記述がある。
 記紀編纂に伴いそれが「正しい歴史」であるとし、
 他国の記録は誤記あるいは偽書と貶め、過去の歴史を改竄したものとする説もある。
 これらの説をひっくるめれば、藤原不比等(藤原史)が歴史創りに携わり、
 天皇の神性確立にも関わっていると考えることもできよう。
 慧音のスペルは、主に記紀に根ざす「歴史」、彼女の能力も「歴史」である。
 ひょっとしたら、「歴史」という観点から藤原不比等、ひいては藤原妹紅と縁があるかもしれない。
 
 慧音の背景ビジュアルは、家紋の種類の一、源氏車紋(八本骨源氏車?重ね花形源氏車?)である。
 源氏車紋は、平安時代の御所車の車輪が紋章化されたもので、
 八本骨源氏車は、藤原秀郷(平安中期)の流れを汲む佐藤氏の代表紋である。
 それでなくても、不比等の母は車持与志古娘(くるまもちのよしこのいらつめ)、
 明治時代の不比等の
イメージ画は輪の描かれた服装である。
 慧音と藤原氏は縁が深そうである。
 
 そういえば、妹紅は人間であって人間ではない、不老不死の人の形。
 藤原不人(ふひと)、なんちゃって。
 話がどんどん逸れちゃいましたね。勘弁。

 
 
「幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)」
 
 [スペル]
 
 鈴仙のラストワード。( )内は読み仮名。
 高速の銃弾を全方位多層と、経路に中玉を配置する使い魔を放射する。
 銃弾は、狂気の瞳の作用により時間停止&消失(別の時空へ一時転位?)する。
 狂気の作用が解除されると銃弾は消失した位置に現れ、元通り飛び去り、
 配置されていた中玉は、使い魔の飛び去った方向へ動く。
 
 
〜変なあだ名で呼ばれまくりの宇宙兎。その腹いせにスペルカードは
  漢字に妙な読み仮名をつけてみた。カード名は気に入っているらしい。〜

 (スペル解説より)
 
 ・朧月おぼろづき、ろうげつ)…「春の夜のほのかにかすんだ月」
 
 ほのかに薄い雲が掛かり、月の光は散乱されるが、
 散乱は波長の長い光ほど受けにくい。
 したがって、波長の長い成分が相対的に多くなった月光が目に届き、
 月の光は赤っぽく見える。
 天頂にある時より地平線近くにあるほど、観測者に至る光が空気中を進む距離は長くなり
 その分、散乱されやすくなる。夕日や朝日が赤いのはそのため。
 地平線近くの月もまた、同様に赤い。
 天頂付近にあっても、薄雲や微粒子が掛かっていれば月の光は赤っぽい。
 
 Lunatic Red Eyes.
 「狂気の赤い瞳」

 
 
「天網蜘網捕蝶の法」
 
 [スペル]
 
 永琳のラストワード。てんもうちもうほちょうのほう
 レーザーの節々がさらにレーザーの発生源となり、縦横無尽のレーザー網となる。
 さらに、レーザーの節から上下方向に弾丸が撒かれる。
 
 
〜如何なる者も逃さない天にも地にも張り巡らされた光の蜘蛛の巣。
  監視から逃れる事はもはや不可能だ。ついでに映画倫理も監視するぞ。〜

 (スペル解説より)
 
 ・天網 …「悪人や悪事を逃さない様に、天が張り巡らした網」
 ・蜘網 …「クモの巣」
 
 「天にも地にも」ということで、蜘網ちもう)は地網と掛けたものと思われる。
 が、国語辞書には地網(じあみ)(=地引き網)しか記載されていないことと
 弾幕をクモの巣、自機を蝶に見立てることから蜘網としたものか。
 永琳の敷いた捕縛ネットが天も地も覆い尽くす。
 
 天網恢恢 疎にして漏らさず、天の網はゆったりと広く大きく包み入れ、
 一見目が粗いようだが、悪人を網の目から漏らす事はない。
 
 映画倫理を監視するのは映倫(えいりん)こと映画倫理管理委員会。

 
 
「蓬莱の樹海」
 
 [スペル]
 
 輝夜のラストワード。ほうらいのじゅかい
 画面中央やや下方に集合した使い魔群から、二方向にカラフル暗弾が多量に放たれる。
 使い魔は砲塔を巡らせ、プレイヤーは回転を強いられる。
 カラフル暗弾は画面端で反射し、自機照準のカラフル粒弾に変化する。
 また、輝夜本体からカラフル弾丸が放射される。
 
 
〜方位磁石が狂うのは、実は回転罠の所為だったと専らの評判の樹海。
  このゲームを終えたら樹海に行こうと考えていたら、是非思い直しなさい〜

 (スペル解説より)
 
 ・樹海 …「広い範囲に樹木が繁茂し、見下ろすと海の様に見える所」
 
 樹海と言えば、富士山麓の樹海。青木ヶ原。
 富士山北西に位置し、貞観噴火(864年)の溶岩流上 広い範囲にわたり
 混合林が原始林を形成している原野(森)。
 周辺には風穴と呼ばれる洞穴が数多くある。
 また、樹海の中を国道139号などが通っている。
 キャンプ場や公園、遊歩道も整備されており、景観も美しく、
 首都圏からのアクセスも容易である事から人気の観光地でもある。
 観光者のゴミのポイ捨てや不心得者による不法投棄、自殺などが問題になっている。
 
 一度入ったら出られない、方位磁針が狂ってしまう、などの都市伝説でも有名。

 【改訂用の備忘録】
 スペル 「蓬莱の玉の枝」 の変則配置という点から、
 上記の蓬莱=富士の樹海であるとともに、
 蓬莱の玉の枝をもつような木々、蓬莱山に茂る樹海、という
 不老長寿の夢色の幻想も掛けられているだろうか。
 (2007年9月15日の拍手メッセージに感謝)

 
 
「フェニックス再誕」
 
 [スペル]
 
 妹紅のラストワード。
 「火の鳥−鳳翼天翔−」で繰り出された「火の鳥」が、さらに大玉を銜えて飛来する。
 フェニックス弾群を縦隊で射出あるいは広範囲に散開させる。
 フェニックスと同時に棘弾が放射される。
 
 
〜妹で紅、って誰かを彷彿させる名前だが、本当は、
  自分”も紅”色に染まれ、と言う意味。これ以上紅くなったら只の火の塊になりそう。〜

 (スペル解説より)
 
 ・再誕 …「一度死んだ者が、形を変えて再びこの世に生まれること。生まれかわり。再生」
 
 フェニックスは百〜数百年サイクルで
 自らを火に焼き、その灰の中で生まれかわると言われる。
 デスアンドリバース。
 鳳翼天翔再び。
 
「甦るたびに強くなる伝説の火の鳥。
  今宵の弾は、お嬢ちゃんのトラウマになるよ」

 
 
「エンシェントデューパー」
 
 [スペル]
 
 てゐのラストワード。
 てゐの左右から、てゐ−自機間を結ぶラインに平行な2本のレーザーが展開される。
 てゐからは短く弧を描く弾丸列の断片が左旋回型と右旋回型、短いインターバルで放射される。
 レーザーの外側を使い魔がぴょんぴょん跳ね、その経路に密に粒弾を配置するが、
 しばらくのちに粒弾は散開する。
 
 
〜根っからの詐欺師。人を騙す度に報復を受けるが、全く懲りてない。
  耳は白く、髪の毛は黒い……。これは白兎なのかどうか判らない。〜

 (スペル解説より)
 
 ・dupe …「だます、引っ掛ける、ペテンにかける、人をかついで〜させる」
 
 Ancient Duper.
 「古来の詐欺師」
 もちろん、稲羽之素菟(いなばのしろうさぎ)。
 並んだワニザメ(レーザー)の上をぴょんぴょん跳んで(使い魔)荒波(青弾丸)を渡るが、
 騙されたことに腹を立てたワニザメに皮を剥がれる(散開する粒弾)白兎。
 という描写だろうか。

 
 
「無何有浄化」
 
 [スペル]
 
 慧音(ハクタク時)のラストワード。むかうじょうか
 一条戻り橋の上位版にあたるか。
 戻り弾幕+慧音から自機照準大玉群から成る。
 大玉は1・2・3・4のピラミッド状。
 
 
〜世界再生。人間が自然保護とか言っているのがちゃんちゃらおかしい。
  自然に保護されている身分の癖に、上の立場から物を言うとは……。〜

 (スペル解説より)
 
 ・浄化 …「きれいにすること。清浄にすること。罪や穢れを取り除くこと。
     社会の悪弊などを除いてあるべき状態にすること。他民族を排し民俗構成を単一化すること」
 
 無何有については、東方妖々夢事典
「無何有の郷 〜Deep Mountain」参照。
 自然のまま作為がなく、あるがままの理想郷から罪や穢れを取り除く。
 別に、異民族である月の民を排斥するエスニッククレンジング的なものではない。
 が、慧音が何を浄化するつもりであるかは幻想歴史家の目で見なければ判らない。
 それこそ古き歴史の一部を食べて新しい歴史を編纂してしまう、
 そんな「転世」かもしれない。

 
 
「夢想天生」
 
 [スペル]
 
 霊夢のラストワード。むそうてんせい
 霊夢が無敵となる、回避特化弾幕。
 霊夢の周囲を巡る陰陽玉から白符弾群が8塊繰り出される。
 白符弾から赤符弾に変じ、次いで紫符弾に変じると自機照準で高速飛来する。
 符弾塊の撒かれるパターンに合わせプレイヤーは対応を強いられる。
 符弾の撒かれるインターバルは時間経過に従って短くなる。
 
 
〜色々と究極奥義。霊夢はありとあらゆるものから宙に浮き無敵となる。
  もしこれが遊び(時間制限付き)でなければ、誰も勝つ事が出来ない。〜

 (スペル解説より)
 
 ・天生 …「自然に生じること。生まれつき。天賦」
 
 生来の神託、天性の勘。
 
 「色々と究極奥義」とあるように、元ネタは武論尊&原哲夫の「北斗の拳」、
 北斗神拳の数ある技の中でも究極奥義とされる「無想転生」。
 悲しみを背負うことで習得でき、無から転じて生を拾うとの意味合いを持つ。
 実体を空に消し去り相手に攻撃する技である。

 
 
「ブレイジングスター」
 
 [スペル]
 
 魔理沙のラストワード。
 一応ダメージも与えられるが、回避特化弾幕。
 魔砲エネルギーを纏って、上方画面外から自機照準で特攻。
 経路上には中星弾が撒かれ、星はしばらく留まったのち飛び去る。
 
 
〜自らが彗星となる究極の体当たり芸。かなり直球。彼女らしい。
  もはや弾幕ではないのだが、まぁ魔理沙の事だから、とみんな黙認。〜

 (スペル解説より)
 
 東方萃夢想事典に記載あり;
「ブレイジングスター」
 
 〜
ちなみにブレイジングスターなんですが実は永夜と萃夢で同名のカードが
  演出似ているのは全くの偶然
  技を見せてカード名相談したときにニヤニヤしながら付けたんだろうなぁと予想。〜

 (「幻想曲抜萃」ブックレットより、海原海豚氏の言)

 
 
「デフレーションワールド」
 
 [スペル]
 
 咲夜のラストワード。
 咲夜から放たれるナイフは大雑把に三成分。
 自機照準の1WAY青ナイフ列、咲夜から円形に放たれて向きを変え直進する青ナイフ、
 自機照準5WAYで放たれゆっくり飛来する黄ナイフ。
 時間停止の間に、青ナイフの極近過去と極近未来の黒ナイフがズラリと一直線に出現する。
 時間停止が解除されると、全てのナイフが進行方向へ直進する。
 
 
〜時空を縮小させる咲夜の変化球。小さくなった時間は、短期間の過去と
  未来を同時に現在に映してしまう。それらが全て襲い掛かる恐怖の技。〜

 (スペル解説より)
 
 ・deflation …「空気を抜くこと、収縮、通過収縮、デフレ、風化」
 
 Deflation World.
 「収縮世界」
 この場合は、特定の対象物について
 過去と未来の、ある1点以上の異なる時間のその物を
 すべて時間軸における現在のただ1点に圧縮する。
 実際に過去や未来に存在したあるいは存在するナイフを時空間的に切り取ったのではない。
 その場合はナイフの射出源である咲夜の居た位置に収束するはずであるが、
 すべての黒ナイフは直線的に配置されている。
 過去からナイフを召喚したのであれば、その経路は弾源に収束するし、
 ナイフ射出から時間停止までの時空にはナイフは存在しなくなってしまうパラドックス。
 よって、時間収縮をかける瞬間の青ナイフのベクトルから
 時間を遡ってあるいは時間を進めてそこにあろうと仮想されるナイフを
 実際の過去・未来とは異なる時間軸から圧縮する時間操作であろうと予測される。
 
 「ファイナルファンタジー8」の時間圧縮や
 「ジョジョの奇妙な冒険」キングクリムゾンの時間圧縮とは異なる質の圧縮である。

 【改訂用の備忘録】
 山口譲司の漫画 「BIRTH」 における 「デフレーション・スクエア」 に由来か。
 「デフレーション・スクエア」は空間操作。
 対象を、無限に収縮する空間に閉じ込める。
 宇宙のインフレーションと対比して紹介され、
 放っておけば対象ごと密度∞のブラックホールと化してしまう。
 永遠に生まれ続け増殖拡大する敵・聖命をコンパクトサイズに押し込め、
 火力を効率よく集中させて聖命を消滅させるのに貢献した。
 咲夜の 「デフレーションワールド」 は時空収縮だけど、
 「インフレーションスクウェア」 の対と見ればマッチするか。

 
 
「待宵反射衛星斬」
 
 [スペル]
 
 妖夢のラストワード。まつよいはんしゃえいせいざん
 自機位置に照準を合わせて、画面上方から真下へ妖夢が神速で斬り込む。
 画面上には縦の斬りこみ線が生じ、各所に上下向きの楔弾が出現、
 楔弾は多少向きがばらついて下降あるいは上昇する。
 
 
〜月の力を借りて斬る。この一振りだけで物凄く広いといわれる西行寺
  の庭全てを網羅する斬り技。月の力が力を生み、無限に横に広がる。〜

 (スペル解説より)
 
 元ネタは「宇宙戦艦ヤマト」の反射衛星砲だろうか。
 ガミラス帝国の拠点防衛用ビーム兵器で、冥王星の基地から、
 衛星軌道上の人工衛星の反射板により自在に標的に光線を命中させる。
 惑星全土をくまなくカバーする反射衛星を複数併用する事で、
 惑星地表から衛星軌道までの空間に事実上死角はなくなる。
 類型の兵器は「ふしぎの海のナディア」「ガンダムSEED DESTINY」にも登場する。
 
 「待宵」は本作では難易度ルナティック。
 月の狂気。

 【改訂用の備忘録】
 由来は、山口譲司の漫画 「BIRTH」 の 「反射衛星斬」 の方か。
 「次元流反射衛星斬」 はサイコサーベルに
 キラー衛星からの熱線を付与して大熱量を相手に叩きつける技。
 衛星からの直接光撃よりも、人の手による近接補正で着実に叩き込めるとかかな。
 衛星は剣をトレースしているので命中に問題は無く、あとは使い手の技量。
 ヤマトの 「反射衛星砲」 のように一度上空に撃って地上へ反射させるのではなく、
 衛星から使い手にエネルギーがもたらされる。
 月の力を借りる 「待宵反射衛星斬」 は 「BIRTH」 の方に近いかな。
 名前もより似ているし。何が「反射」か不明なのも同じ。(ぉ

 
 
「グランギニョル座の怪人」
 
 [スペル]
 
 アリスのラストワード。
 アリスの周囲を巡る使い魔から大量の粒弾が放たれ、
 それらが変幻自在に美しい弾幕模様を描き出す。
 油断したところで、使い魔から大量の自機照準高速楔弾が降り注ぐ。
 
 
〜この人形は奇怪な人形だけで構成されていて気分が悪い。普段は封印
  している魔法。この人形、涙は流すは毛は伸びるはやりたい放題。〜

 (スペル解説より)
 
 ・グラン-ギニョール …「フランスの大衆劇で、コメディと恐怖心をそそるドラマとを合わせた
                一種の恐怖劇」
 ・ギニョール …(仏語)「(ギニョルとも)。操り人形で、人形の胴体の中に手を入れて
                指で操るもの。また、それによる人形劇」
 
 グランギニョルGrand-Guignol)は直訳で「大きな操り人形」。
 グランギニョル座(Le Theatre du Grand-Guignol)は、
 19世紀末にパリのモンマルトルに存在した猟奇劇専門の劇場。
 元々猟奇的な劇は人形がするものだったが、グランギニョル座では人形の代わりに
 人間が登場し、残酷でエロティックな恐怖劇を演じたとされる。
 特に1900年から四半世紀に渡り100以上の脚本を書いた脚本家 Andre de Lorde の内容は
 家庭に内在される狂気の可能性として罪のない人の不幸、幼児殺し、狂気、復讐に集中したとされる。
 1897年にオープンし、1962年には映画業界の発展に押されるように閉館。
 
 グランギニョル座と「オペラ座の怪人」に基づくスペル名と思われる。
 オペラ座の怪人は、1910年に発表された、Gaston Leroux の小説である。
 原題は Le Fantome de l'Opera.
 楽屋の裏から「天使の声」で女優を指導する、
 オペラ座の地下に住みついたおぞましい姿の謎の怪人にまつわるストーリー。

 
 
「スカーレットディスティニー」
 
 [スペル]
 
 レミリアのラストワード。
 真紅のナイフ弾の多層複雑放射と、画面のおよそ半分を薙ぐ大玉群の多層投射から成る。
 時間経過に従って、弾速が増す。
 
 
〜高速の紅。小細工無しの直球で力を見せ付ける。レミリアは実は魔法
  より肉体派で、反則的な身体能力で他を圧倒する。弾幕より直接格闘。〜

 (スペル解説より)
 
 Scarlet Destiny.
 「紅色の運命」
 
 肉体派!直接格闘!
 カンフー映画「グリーン・ディスティニー」(2000年)…とか?
 グリーン・ディスティニーは伝説の剣の名前だそうで、刃物ともつながるし…ダメ?(聞くな

 
 
「西行寺無余涅槃」
 
 [スペル]
 
 幽々子のラストワード。さいぎょうじむよねはん
 反魂蝶の上位版。満開?
 画面を大きく分割するレーザー、直線的に全方位放射される蝶弾列、
 旋回して広がった後直線的に飛来する蝶弾列、全方位に放射される大玉から成る。
 蝶弾列も速度差が極端になるなど難易度が増したアレンジとなっている。
 
 
〜幽々子の最大奥義、彼女の死。ゲーム中では彼女の能力を見せる機会
  って殆どないのが困ったものだ。あんなのにぽんぽん殺されてもねぇ。〜

 (スペル解説より)
 
 ・無余涅槃 …(仏教用語)「煩悩を断ち、分別を離れ、肉体をも滅し尽くした悟りの境地。
                  生存の根源を残さない境地。無余依涅槃」
 
 東方妖々夢の目的は西行妖の満開で、それはイコール幽々子の復活であったが、
 それは幽々子の本質ゆえに成功しなかった。
 スペル解説において本ラストワードは「幽々子の死」とされている。
 亡霊生活から見れば、その世を離れる事は「死」かもしれないが、
 無余涅槃の「身体を滅ぼす」点にそぐわない。
 反魂蝶の、西行妖が咲き誇り、生前の幽々子が復活する儀式とは、
 実は本質は同じで逆の、
 満開の西行妖が封印され、生前の幽々子が死を遂げる、自尽の儀式だろうか。

 
 
「深弾幕結界 −夢幻泡影−」
 
 [スペル]
 
 紫のラストワード。しんだんまくけっかい、むげんほうよう
 紫に当たり判定がなくなる、回避特化弾幕。
 弾幕結界の上位版。
 弾幕結界の楔弾弾幕5セットに、符弾弾幕5セットが追加されている。
 
 
〜弾幕結界は無限に続くSTGの万華鏡。紫のさじ加減一つで生きる
  か死ぬかが決まる。なんて人間は、STGは、儚いものなのだろう。〜

 (スペル解説より)
 
 ・夢幻泡影 …(仏教用語)「夢と幻と泡と影。人生の儚いことの例え」
 
 〜人間ってのは儚い、まるではじけとぶ泡の様だ。〜
 (「エフェメラリティ137」スペル解説より)



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