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補遺:「永夜考」 / 補遺:「東方竹取考」 / 補遺:「ルナリアン考」

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蓬莱人形
 
 [タイトル]
 
 Extra のタイトル。ほうらいにんぎょう
 満月の異変も解決され、真の月に照らされる幻想郷の退屈な夜。
 神社に集い、いつものパターンから異変の余震を警戒する人間達(と半人半霊)。
 何時の間にか輪に加わった輝夜の提案は、満月の夜の丑三つ時の肝試し。
 かくして人妖ペアの狂気の夜が再び始まる…。
 
 竹林の奥には、人妖達の知らない者が潜んでいた。
 輝夜はその存在を知っている。
 二人組となれば輝夜や永琳に余裕で匹敵するほどの人妖だ。
 その力を見込んで、その竹林に潜む者に対してけしかけてみた。
 輝夜は安全のためという方便を使った。
 もちろんそれは偽りでは無いが、
 輝夜は目標が退治されることも望んでいた。
 「ついでだから、あいつも退治してくれると助かるんだけどね。」
 輝夜自身を打ち破った、息の合った人妖のペア。
 輝夜&永琳に対しては、「この異変を起こせるだけの者相手なら、二人でも良いだろう。」
 と幽々子が考えた程の力の持ち主であり、
 その彼女らに退治できないあの者をうち滅ぼすのは
 同じ人妖のペアであることが望ましいと考えたのだろう。
 単に肝試しなら一人ずつ行くのが良い。しかしそれではあの者の退治は見込めない。
 かと言って、大勢で戦うには個の主張がぶつかり合い、
 まともに戦えるような面子では無い特殊な幻想郷の面々である。地形も悪い。
 退治を見込める最低限の人員で速やかに目的地に到達するのが良いのである。
 
 竹林の奥に潜むは、蓬莱の薬により不老不死と化した人間。
 蓬莱の力を宿せし人の形をした者。
 人間ではあるのだが…
 老いない人間は人間だろうか?
 死なない生命体は生命体だろうか?
 蓬莱の、人の形
 
 ZUN氏の同人CD第1弾が「蓬莱人形 〜Dolls in Pseudo Paradise」である。
 東方妖々夢ではアリスが、
咒詛 「首吊り蓬莱人形」を使用する。
 
 タイトルと共に以下の字幕が現れる。
 
「満月の下の、草木も眠る丑三つ時。
  人間と妖怪の肝試しは、いったい何を恐れる?
  最大の大罪の犠牲者は、いったいどこに居る?」

 【改訂用の備忘録】
 エクストラストーリーは竹林での肝試し。
 森博嗣の 「月は幽咽のデバイス」 に関連するだろうか。
  「竹林があったじゃん、お屋敷の横に。これから、肝試しにいこうよ」
  「肝試しぃ?」
 (森博嗣著 「月は幽咽のデバイス」 講談社文庫より)

 
 
エクステンドアッシュ 〜 蓬莱人
 
 [音楽]
 
 Extra のテーマ曲。
 
〜エキストラにしては落ち着いた曲、か?
  誰も怖がらない肝試し、っていうとこんな感じかな(嘘)
  ちょっと心もとないところもあったりなんかしちゃって、
  でもエクステンド。
  EXTENDを集めてエクステンド。〜
 〜蓬莱の薬。
  富士山が世界遺産に選ばれなかった本当の理由。
  それは世界程度に選ばす事が出来ないような霊峰なのだから。
  というか、ゴミ捨てんなよ。〜
 (曲解説より)
 
 ・extend …「延長する、延ばす、伸ばす、広げる、水増しする」
 ・ash …「灰、廃墟、火山灰、骨を焼いた灰、遺骨」
 
 エクステンドはシューティング用語で1機アップの事。
 本作でも「1UP」アイテムは「エクステンドアイテム」の名称である。
 実際の英単語としては上記の様に動詞の意味しかなく、
 曲解説にある様に、ZUN氏はエクステンドと extend を区別しており、
 ここでのエクステンドはシューティング用語の意味である。
 寿命が延びて(extend)、1UP。
 
 は、骨の場合を除けば、主に有機物から構成されている物質で、
 動植物などを完全燃焼しても燃え残る無機物が固体として残ったものである。
 カリウムやカルシウムが主要な成分元素で、アルミニウム・鉄・亜鉛などが
 酸化物や炭酸塩として存在しており、したがって塩基性である。
 炭酸カリウムは助燃触媒であるため、灰は着火の助けに用いられてきた。
 また、石鹸、あく抜きの灰汁、ガラス原料、焼き物のうわぐすり、肥料として幅広い用途がある。
 象徴・信仰や一般的な観念にも深く結びついており、
 例えば、灰色は善とも悪ともわからない状態に用いられたりする。
 生命の終わったものという観点からは、遺灰は遺骨とともに宗教的に重要視され、
 ガンジス川に遺灰を流す行為や日本の散骨、キリスト教の灰の水曜日、などがある。
 一方で、新しい生命を生み出す物としての意味を持つこともある。
 フェニックスは自らを炎の中で燃やし、灰の中から再生すると言われるし、
 はなさかじいさんの撒く灰は犬の遺灰である。
 
 Extend Ash.
 「不死の灰」
 エクステンドだから「増命の灰」かな?
 曲解説の富士山コメントから敢えて不死に。
 フェニックスの灰。

 
 
旧史 「旧秘境史 −オールドヒストリー−」
 
 [スペル]
 
 慧音のスペルの一つ。
 満月の下、ハクタクに変身した慧音が立ちはだかる。
 画面上に4つの使い魔を配置。
 使い魔は特定パターンで砲塔を巡らせながら粒弾をばら撒く。
 慧音から大量の楔弾が自機狙いを中心に高速で飛来する。
 粒弾の隙を縫いながら、楔弾をチョン避け。
 
 
〜実際この世には歴史しか存在しない。なのに歴史に残るとか特別視するのは、
  歴史が創られたものだからに過ぎない。って慧音が言ってた。〜

 (スペル解説より)
 
 ・秘境 …「外部の人が足を踏み入れた事がほとんど無く、一般に知られていない地域」
 
 歴史とは、人間社会が時間の経過と共に移り変わってきた過程と、その中での出来事。
 また、それをある秩序・観点のもとにまとめた記録・文書である。
 人類史とか日本史とか。
 ここでは、旧秘境史、古き秘境の歴史であり、
 幻想郷が幻想郷として大結界に閉じられる以前の山奥の秘境を指すだろうか。
 輝夜・永琳や妹紅は秘境時代から同じ土地に移り住んでいる。
 過去から長い年月経過してきた、秘境の変化の来歴。
 
 Old History.
 「旧史」

 
 
転世 「一条戻り橋」
 
 [スペル]
 
 慧音のスペルの一つ。
 画面上部中央の一点を中心に画面中に巡らされる粒弾列が
 断片を形成してその一点に収束する戻り弾幕。
 慧音から自機狙いで大玉が時折投下される。
 
 
〜戻り橋はともかく、世に弾幕が戻る事はあれど、
  私の知る限り全て不完全だ。完全な戻り弾幕はこうである。
  なんか生理的に避け難い。〜

 (スペル解説より)
 
 一条戻橋いちじょうもどりばし)は、京都市上京区の堀川に架かっている橋で、
 平安京の一番北の通り・一条通の橋であった。
 単に戻橋とも呼ばれる。
 様々な伝説が残る橋として知られる。
 
 「撰集抄」では、この橋に関わる黄泉還りの話が描かれる。
 漢学者・三善清行の死を聞いて急ぎ帰ってきたその子が
 ちょうど父の葬列が戻橋を通った際に棺にすがって祈った。
 すると、雷鳴と共に清行が一時生き返り、父子が抱きあったと言う。
 ちなみに「撰集抄」には、西行の反魂法も描かれる。
 
 「平家物語」では、源頼光の頼光四天王の筆頭・渡辺綱が
 夜中に戻橋のたもとで鬼に襲われる。
 美しい女に化けた鬼が、綱を掴んで飛び立ったが、綱は鬼の腕を太刀で斬り落として逃れる。
 ちなみに、頼光四天王や渡辺綱は、酒呑童子退治で知られる。
 
 「源平盛衰記」には、陰陽師・安倍晴明が戻橋の下に隠していた十二神将が
 生まれたばかりの安徳天皇の将来を予言する歌を、橋占いの儀に際して歌ったとされる。
 安倍晴明は十二神将を式神として使役していたが、
 妻がその顔を怖がったため、十二神将を家の中に置かず、戻橋の下に隠していたと言われる。
 ちなみに、「安倍晴明」「十二神将」は橙・藍のスペルに登場する。
 
 これらを踏まえると、旧秘境史と新幻想史の間の本スペルは、
 現在の幻想郷を指すのではないかと思われる。
 現在は世界の転換期(転世)なのか、と思われるが、
 過去・現在・未来の視点で見れば、如何なる現在も変位点である。
 
 一条戻橋は、橋の名前から、
 嫁入り前の女性や縁談に関わる人々はこの橋に近づかないという習慣がある。
 また、第二次大戦中は、無事に戻ってくるようにとこの橋を渡っていたと言われる。
 
 服部克久(ZUN氏の好きなアーティストの一人)の楽曲に
 「一条戻り橋 Bon Retour」がある。
 本スペル名と、東方花映塚の「花映塚 〜Higan Retour」はこれにちなむと思われる。

 
 
新史 「新幻想史 −ネクストヒストリー−」
 
 [スペル]
 
 慧音のスペルの一つ。
 旧秘境史の改変版。
 使い魔を8つ配置、慧音からは楕円弾が自機狙いを中心に放出される。
 
 
〜ネクストヒストリーはフューチャーだ。歴史を創る力は未来を創る。
  未来を見据える人間は後向きで前に進むのだ、って慧音が言ってた。〜

 (スペル解説より)
 
 ・history …「歴史、歴史学、過去のこと、経歴、病歴、履歴、前歴、過程、過去の人」
 
 「後向き」ってのは、歴史は過去のことだから。
 ハクタク時の慧音は歴史を創る程度の能力を発揮できる。
 次代の幻想郷の歴史を創り、その歴史から見れば現在の事は実際にあった過去の事。
 運命を操るわけではないよ。
 
 Next History.
 「次代の歴史」
 新しき幻想郷の歴史。

 
 
藤原 妹紅
 
 [キャラクター]
 
 Extra のボス。ふじわらのもこう
 「蓬莱の人の形」
 彼女がただの人間だった頃、
 父が輝夜に大恥をかかされた事から輝夜を強く敵視してきた。
 輝夜に接近する事も出来ず、輝夜は地上人のもとを去ってしまう。
 妹紅の感情の矛先は、輝夜が残した薬の壺に向かい、
 薬の壺を処分しようと富士山に向かう人間を殺し壺を奪う。
 壺の薬をたいらげた妹紅は、その主作用により不老不死の身体となった。
 老いる事も死ぬ事も無い程度の能力を持つ。
 
 不老不死の身体である為、一所に留まる事は許されず、
 行き着いた先は、のちに幻想郷となる人里離れた秘境であった。
 そこでにっくき輝夜を目撃し、非常に驚いたものだが、
 輝夜も自分に近い境遇であることを悟り、何だか気が抜けてしまう。
 そんなわけで、積極的に妹紅から攻撃するような事はないのだが、
 どうにも輝夜の方は妹紅の存在を善く見ていないようで、
 自分を消そうとしてくる輝夜と殺しあう日常である。
 しかし、人間社会に馴染める筈も無く妖怪の様にひっそりと潜む存在であった妹紅にとって
 輝夜との死闘は妹紅に生の充足を実感させるのであった。
 
 竹取物語にて、五人の求婚者の1人、車持皇子については
 そのモデルが藤原不比等ではなかろうか、と言われている。
 車持皇子は、蓬莱の玉の枝を持参したが、贋作とばれ、
 その恥を苦に世間から隠れてしまったと語られる。
 その藤原不比等の娘だが、望まれた子では無かったため
 歴史から秘匿された存在であったというのが妹紅の設定。
 
 藤原不比等ふじわらのふひと)(文献によっては藤原史(ふひと))は、
 藤原鎌足(元・中臣鎌足)の次男で、鎌足の子孫で唯一
 不比等の子孫のみが藤原姓を名乗る事を許されている。
 母は車持与志古娘(くるまもちのよしこのいらつめ)。
 不比等は、長女を天皇に嫁がせたり、その子である聖武天皇の皇后に三女を入れるなど
 実務に長けた政治家だったと言われる。
 大宝律令の編纂にも関与した。
 
 
〜妹で紅、って誰かを彷彿させる名前だが、
  本当は、自分”も紅”色に染まれ、と言う意味。
  これ以上紅くなったら只の火の塊になりそう。〜

 (ラストワード「フェニックス再誕」のスペル解説より)
 
 妹紅の名の由来は、バラ科の多年草、吾亦紅われもこう)と思われる。
 学名はSanguisorba officinalis、
 ラテン語で sanguis (血)、sorbere (吸収する)、officinalis (薬用の、薬効のある)。
 本当に誰かを彷彿とさせる…。
 吾亦紅は、吾木香、我毛香とも表記され、吾亦紅は和歌や俳句で一般に使われる。
 「吾も亦 紅なりと ひそやかに」高浜虚子
 山野に生え、高さ約1m。
 分枝した茎の先に暗紅紫色の短い花穂をつける。花びらは無い。
 根と根茎は、漢方で止血・解毒に利用され地楡(じゆ)と呼ばれる。
 花言葉は「愛慕」「変化」「移りゆく日々」。
 見事に妹紅と真逆…。

 【改訂用の備忘録】
 自分”も紅”色とあるが、誰に対して自分”も”なのだろうか。
 不死鳥の紅蓮の炎、といっても不死化は後天的である。
 生まれた時の命名では”自分も”とはいかない。
 男子で言うと元服にあたる頃に幼名を捨てて自ら名乗った名だろうか。
 ZUN氏の好きな作家、菊池秀行の 「退魔針」 やそのシリーズに
 藤原紅虫 (ふじわらのあかむし) が登場する。
 関連は不明。

 
 
月まで届け、不死の煙
 
 [音楽]
 
 妹紅のテーマ。
 
〜富士山噴火怖いねぇ。富士の煙は色んなもの含んでるからねぇ。
  今の富士の中は穢い物も混ざっていて……。
  こんな煙が月まで届くから、月も穢れる。〜

 (曲解説より)
 
 竹取物語にて、かぐや姫が残した薬の壺は、
 かぐや姫が去り際にしたためた手紙と共に帝の手元に届けられる。
 帝はかぐや姫に逢う事も無くなってしまったことを儚み、
 その哀しみに不死の薬も一体何になろうか。いや、何の役にも立たない。(反語)
 ということで、天に一番近い山の山頂で手紙と薬ともに燃やす様に指示をした。
 このことから山は「ふじの山」と名付けられ、
 その煙(実際は噴煙だが)は長年にわたって雲の中に立ち昇り続けたと伝えられる、と
 竹取物語最終段に記されている。
 
 富士山は、典型的な成層火山であり、この種の火山(コニーデ)特有の稜線を持つ。
 その形成には、数十万年前の小御岳の形成から、古富士を経て新富士に至る
 長年の噴火と火山灰の堆積といった進化過程が考えられている。
 新富士の山頂からの溶岩噴出は約11,000年前〜8000年前の3000年間と
 約4500年前〜3200年前の1300年間と考えられており、
 これ以降、山頂部からの噴火は無い。
 しかし、側火山の噴火は断続的に発生してきた。
 竹取物語は平安時代前期の作であると考えられているが、
 800年代には延暦噴火と貞観噴火の二度の大噴火が知られている。
 西行が富士山を見て歌を詠んだのは1100年代である。(参考;
西行寺幽々子
 最後の噴火は、1707年の宝永大噴火で、噴煙は成層圏まで到達した。
 この時、側火山である宝永山が形成された。
 
 さて、富士山に登り、蓬莱の薬を焼却しようとした使者は
 妹紅により殺害され、薬もすべて妹紅が服用してしまう。
 すなわち、永夜抄的には富士の煙は蓬莱の薬が燃やされる煙では無い。
 死者となった使者を妹紅が火葬した、仮想 不死の煙か、
 あるいは、本物の富士の煙か。
 死者の怨念や登山者の無念や樹海の邪念など、
 富士の煙には色々な物が含まれるだろうか。
 
 煙に対して天まで届けと言っても、キャンプファイアーではない。
 
♪燃えろよ燃えろよ 炎よ燃えろ 火の粉を巻き上げ 天まで焦がせ♪
 ♪照らせよ照らせよ 真昼のごとく 炎よ渦巻き 闇夜を照らせ♪
 ♪燃えろよ照らせよ 明るく熱く 光と熱との もとなる炎♪

 輝き、夜を照らすのは輝夜。炎との対立は火を見るより明らか。
 また、月には兎が住むということで、月の兎や月自体のことを玉兎(ぎょくと)と言うが、
 同様に
 太陽には烏(八咫烏;やたがらす)が住むということで、その烏や太陽自体を金烏(きんう)と言う。
 月と火の鳥の対立もまた明白。

 
 
リザレクション
 
 [演出]
 
 妹紅のスペル撃破直後の演出。
 スペル突破毎に妹紅は姿を消すが、
 「リザレクション」の表示とエフェクトとともに妹紅が出現する。
 
 ・resurrection …「復活、よみがえり、復興」
 
 また、固有名詞として(Resurrection)使われた場合は
 キリストの復活、最後の審判での万人の復活、キリストの聖墓、を意味する。
 
 Resurrection.
 「復活」

 
 
時効 「月のいはかさの呪い」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。
 粒弾を全方位7WAY螺旋状に半時計回り
 刀弾を全方位4WAY螺旋状に時計回り。
 刀弾は画面下部の端で反射し、自機照準でゆっくり迫る。
 
 
〜歴史に残らない殺人事件。
  現在でも未解決の殺人事件がどんどん時効となっている。
  誰にも知られなきゃ罪にはならないのだよ。〜

 (スペル解説より)
 
 月のいはかさこと調岩笠つきのいはかさ)は、
 竹取物語にて、帝から薬の壺と手紙の富士山山頂での焼却を命じられる人物。
 ほとんどの竹取物語関連では「調岩笠」だが、
 検索をかけて見ると、竹取物語絵巻の現存のもの(近世の作)の一部では
 「月のいはかさ」と表記されている。
 その書は、室町末期から江戸時代にかけて作られた、
 公家や武家の婦女子の為の奈良絵本であるため、漢字の多用を避けた結果なのかもしれない。
 
 貴族の娘である妹紅であるからか、
 月にポイントを置きたかったのかは不明だが、
 ここでは「月のいはかさ」が富士に派遣された使者であり、
 妹紅が薬を奪うために犯した殺人の被害者である。
 その、呪い(で何故か妹紅がスペル化して相手に攻撃)

 
 
不死 「火の鳥 −鳳翼天翔−」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。
 全方位への楕円弾放射とともに、
 光中玉を中心に複数の火焔弾が配置された火の鳥を自機照準で放つ。
 火の鳥の経路上には紅棘弾が設置され、しばらくして鳥が飛び去った向きに流れる。
 火の鳥を1体ずつ自機照準で2回飛ばした後、
 自機照準を中心に火の鳥群の全方位投射と楕円弾の放射を行う。
 
 
ほーよくてんしょー。どういう仕組みかは不明だが強いらしい。
  フェニックスと鳳凰と朱雀はよく同一視されるけど、本当に一緒?〜

 (スペル解説より)
 
 火の鳥は、ロシア民話に登場する魔法の鳥で、特に燃えてはいない。
 手塚治虫の漫画「火の鳥」は不死鳥としての火の鳥であり、
 鳳凰フェニックスと同一とみなした設定である。
 100年に一度自らを火で焼いて再生する事で永遠に生き続ける。(不老ではない)
 人語を解し、時空を越えて羽ばたく超生命体であり、その生き血を飲めば永遠の命を得る。
 
 フェニックスは、元はエジプト神話の霊鳥であり、
 古代ギリシア、ヨーロッパで現在よく知られる伝承に変化したとされる。
 炎を糧に永遠を生きるという伝説から不死鳥、見た目や伝承から火の鳥とも言われる。
 数百年に一度、自ら火に飛び込んで焼死し、その灰から再び幼鳥となって現れる設定は
 上記の「火の鳥」に用いられている。
 
 朱雀は、中国の伝説上の神獣で、四神の一つとして南方を守護する神鳥。
 朱は赤、五行説で火行であり、火行は方角で南、五獣で朱雀が該当する。
 ちなみに四神は、青龍・白虎・朱雀・玄武、
 五獣は四神の四方に加え中央に黄竜が加わる。
 
 鳳凰は、中国の伝説の瑞獣で、麒麟・霊亀・応龍とともに四霊と称される。
 以前の事典にも記載あり;
仙符 「鳳凰卵」
 鳳凰は、五行説の流行により朱雀と同一視されてきた。
 
 鳳翼天翔ほうよくてんしょう)は、漫画「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」にて
 鳳凰星座(フェニックス)の一輝(いっき)が使用する必殺技。
 原理は不明だが何か強い攻撃。(というのはあの漫画の定則)
 ちなみに、鳳凰座Phoenix)は、大航海時代に発見され設定された南天の星座の一つ。
 邦訳された際に何故かフェニックスと鳳凰が同一視された模様。
 
 陰陽座というバンドが「鳳翼天翔」というタイトルのアルバムをリリースしているが、
 関連は不明。
 同バンドは、アルバム「夢幻泡影」も出しているが、これが2004年3月。
 ちなみに、永夜抄リリースが2004年8月である。

 
 
藤原 「滅罪寺院傷」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。めつざいじいんしょう
 使い魔を両翼から左右に放つ。
 使い魔は上下に符弾を放ち続ける。
 符弾は上下端で一度反射する。
 
 
〜権力者は祟りを畏れていた。
  寺を建て善行を重ねたのに、祟りは雨の様に降りしきる。
  それも仕様が無い、ウィルスだったのだ。〜

 (スペル解説より)
 
 ・滅罪 …(仏教用語)「懺悔・作善などで罪障(往生・成仏を妨げる罪悪)を消滅させること」
 ・寺院 …「仏寺とそれに付属する別舎をあわせた称。てら」
 
 滅罪寺院とは、法華寺(ほっけじ)を指すと思われる。
 法華寺は法華滅罪之寺ほっけめつざいのてら)とも呼ばれる。
 光明皇后ゆかりの寺、門跡尼寺、全国の総国分尼寺として知られる。
 門跡尼寺とは、皇族などが住職となる格式高い寺院であり、
 法華寺はもと藤原不比等の邸宅があった地で、不比等の没後、娘の光明子(光明皇后)が
 これを相続して皇后宮としたもの。光明皇后は聖武天皇の皇后である。
 こうして法華寺が始まったのが745年とされる。
 日本では737年に大規模な伝染病が都を直撃し、政府高官も多数死亡した事から
 政治が麻痺状態に陥ったとされる。
 この伝染病は、天然痘であったと推定されている。
 天然痘は天然痘ウイルスを病原体とする感染症で、現在では唯一根絶された感染症である。
 
 741年、聖武天皇は国状不安の鎮撫のために、各国に国分寺、国分尼寺の建立を命じた。
 各国の国府のそばに国分寺と国分尼寺が1つずつ置かれ、多くの場合その国最大の建築物であった。
 国分寺の総本山が東大寺、国分尼寺の総本山が法華寺である。
 しかし、国状は安定するどころか、労働力と費用が浪費され、
 日本の財政事情は悪化の一途を辿った。
 貴族や寺院は富み栄えたが、一方で、農民層の負担は激増し、
 平城京内では浮浪者や餓死者が後を絶たず、地方でも税制が崩壊寸前となった。
 大量に建立された寺院は、現在でも見出される文化的・宗教的価値を除けばであったろう。
 の意味には「人の行為・性質・容貌・物事の不完全な部分。好ましくない点。欠点。
 不名誉なこと。恥ずべきこと。汚点」といったものもある。
 
 藤原の関わる滅罪寺院の、
 雨の様に降りしきるウイルス…って、
 天然痘ウイルスは接触感染か飛沫感染……降りしきるのは何ー?
 
 藤原妹紅は望まれた子ではない。
 親同士が不適切な関係だったのか、
 それとも、白子だったためか。
 白子とは色素欠乏症(アルビノ、白子症)、その容姿を白髪赤眼と見ればだけど。
 いずれにしても望ましくない遺伝子あるいは遺伝子の突然変異を持つわけで、
 それが gene(ジーン;遺伝子)の、というシャレは…無いかなぁ。

 
 
不死 「徐福時空」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。じょふくじくう
 妹紅から4つの使い魔が四方に放たれ、それらが90度ずつ進行方向を変えながら
 符弾を多量に設置し、卍あるいは逆卍を含む図形を画面中に描き出す。
 設置された符弾はしばらくのちに上昇あるいは下降する。
 また、妹紅から自機狙い中心に多少照準をばらつかせた粒弾が放たれ続ける。
 
 
〜使いの途中で面倒になって定住しちゃった人。
  いたる所に徐福伝説が残されているのは、
  実は蓬莱の薬を見つけていて不死となったからだ。〜
 (スペル解説より)
 
 徐福は、秦の方士であり、
 「史記」には彼が秦の始皇帝に「東方の三神山に不老不死の霊薬がある」と具申し
 始皇帝の命で東方に船出した旨が語られる。
 三神山の一つが蓬莱山である。
 徐福の最初の旅は、得るものがなく帰国しており、その際には
 鯨に阻まれて三神山に辿り着けなかったと報告している。
 次に、若い男女ら三千人を伴う大船団で再び旅立ち、航海の末に東方の地に到達した。
 どこに辿り着いたかは不明だが、「平原広沢の王となり中国には戻らなかった」
 というようなことが書かれている。
 徐福伝説は日本各地に存在しており、徐福は日本に辿り着いて永住したものと考えられている。
 万里の長城建設で始皇帝の政治に不満を抱く者も少なくはなく、
 民俗の大規模な脱出であったとする説もある。
 稲など五穀の種子や農耕器具、農耕技術が徐福により伝えられたとする考えもある。
 徐福の渡来はちょうど日本が縄文から弥生時代への変遷を迎える時期であったからだ。
 また、中国には徐福=神武天皇とする説もあるらしい。
 徐福と関係のある地点は日本全国に広がり、
 南から鹿児島・宮崎・佐賀・福岡・高知・山口・和歌山・京都・三重・愛知・静岡・山梨・
 神奈川・東京(青ヶ島、八丈島)・秋田・青森である。
 地図上に市町村単位でプロットすると見事に海沿いに分布し、
 大船団が対馬海流および黒潮に乗り各所に到着したものと推測されている。
 結構内陸なのは富士山くらいであろうか。
 不死の山にして蓬莱山とも見られる霊山。
 「富士古文書」という資料によると、
 紀伊で3年滞在した後、徐福は富士山を目指して再び旅立ち、
 富士山で生涯を終えたとされている。
 
 しかし、実は蓬莱の薬を見出して不死化し、
 日本全国を旅して回った人だったのだ!というのが徐福時空
 時間も無限ならば距離も無限、すなわち行動範囲は無限大。
 目的地に辿り着くには距離も時間も費やされるが、
 そこに問題を見出さない不死人は、時間と空間を等価に見る。のか?
 
 徐福伝説にまつわるのは多くは神社だが、一部には寺院もあり、
 卍であっても問題ない。

 
 
滅罪 「正直者の死」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。
 妹紅の両翼から、自機に依存するが自機を外す高速粒弾列がびろびろと展開され、
 妹紅からは直接自機照準を中心とした暗弾群が投下される。
 加えて、右から左、左から右へと断続的にレーザーが掃射される。
 見かけ上、超難関スペル。
 攻略ヒントはスペル名。
 
 
〜あーあ、正直者は馬鹿を見るよ。
  でもね、馬鹿を見ているように見えるのは嘘吐きの目で見るからだ。
  本当は最も得をしている。死んでもだ。〜

 (スペル解説より)
 
 ・正直 …「正しくて、嘘や偽りのないこと。うらおもてのないこと」
 
 正直者が馬鹿を見る、というのは常套句だが、
 神は正直の頭(こうべ)に宿る、正直は一生の宝、などの言葉もある。
 
 「滅罪」については「滅罪寺院傷」参照。
 善い行いが罪を滅ぼす。
 正直に生きてもその分寿命が延びたりはしない。
 正直に生きようがずる賢く生きようが、天寿は同じ。
 しかし、成仏に到れるか否か、死後の境遇は大きく異なる。
 
 さて、正直者の死が何を指すか…
 竹取物語での藤原不比等?
  車持皇子は、贋物の蓬莱の玉の枝を本物と偽って参上した。
  正直者であったとしても、それが報いられたかは他の求婚者を見ると怪しく思える…。
 不死化する前の妹紅?
  殺人という罪(時効)を犯した妹紅。
  殺人&蓬莱の薬を服用したその時、
  人間としての妹紅は終わり、不死人としての生活が始まった。
 不死人としての妹紅?
  全人(まとうど)という語がある。
  「欠点の無い完全な人」の意から転じて、「正直者、律義者」の意である。
  裏を返せば、正直者とは「完全な人間」ということ。
  寿命も死も老化も無い不老不死の人間。
  永遠を身に伴う人間。
  欠けていない完全な珠。
  その死こそがすべての罪滅ぼしとなるか。
 自機としての人妖?
  真正直にレーザーを回避しようとして被弾すれば、
  必ずや報われ極楽浄土へ……
 正直村の村人?
  音楽CD「蓬莱人形」付属のZUN氏の文章は、初期は内容が異なるものであった。
  正直村の村人数人が幻想郷に迷い込み、一人また一人と舞台から退場してゆく。
  殺害されたか、幻想郷外に戻ったかは不定だが、
  収録曲の一つである「U.N.オーエンは彼女なのか?」に掛けた展開と思われる。
  まぁ、内容が改訂されたという事は、現在の設定にリンクさせるには重要でないということで
  重視しなくてもいいかな…。

 
 
虚人 「ウー」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。
 三連の使い魔を真下あるいは自機照準で繰り出す。
 使い魔は次第に加速しながら粒弾の塊を配置しつつ飛び去る。
 粒弾塊はランダムな方向を向いた二つの粒弾から成り、配置後しばらくして次々に散開する。
 
 
うー。余り美しくない不死鳥。車に轢かれてぐちゃぐちゃ。
  この攻撃は地面に手を付けてトウチャっ!って感じ(ふざけ過ぎ)〜

 (スペル解説より)
 
 ・(wu)…「(=無)、無い、存在しない、所有しない、〜でない」
 
 ウー)は、高田裕三の漫画「3×3 EYES」に登場する不老不死人。
 三只眼吽迦羅(さんじやんうんから)の生き残りであるパイ(パールバティー四世)により
 ごく普通の高校生だった藤井八雲はとなる。
 三只眼吽迦羅は不老の妖怪で、パイも年齢は300歳を越えるとされる。
 他の生物の生命を内に取り込むことで、取り込まれた者をにする。
 は不老不死の肉体を持ち、魂は主の体内に預け、全身全霊を捧げて主を護る。
 不老不死で、全身を粉々にされても完全再生するが、痛覚等の神経は残っている。
 
 最初はとなったことに戸惑った八雲だが、次第に増長し、
 パトカーにわざと轢かれて友人に不死身さを自慢したエピソードがある。
 八雲は獣魔と呼ばれる召喚獣の幾種かと契約するが、
 その一つが土爪(トウチャオ)である。
 地面に手を付けて召喚、見えざる三本の爪が敵を切り裂く。
 
 はその肉体に魂を持たない、空っぽの人の形。
 したがって虚人

 
 
不滅 「フェニックスの尾」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。
 使い魔群から放たれる多量の火焔弾により画面中が紅く明るく燃え上がる瀑布型弾幕。
 妹紅から自機照準で中玉が追加される。
 
 
〜量産型不死鳥の尾っぽ。比較的安価。
  最近の不死業界では、蓬莱の薬なんか探す位なら、
  この安い薬で命を繋いだ方が楽、ともっぱらの評判。〜

 (スペル解説より)
 
 ファイナルファンタジーシリーズの回復アイテム。
 戦闘不能(HPゼロ)からの復活を少々のHPとともにもたらす神秘のアイテム。
 物語終盤では意味もなく大人買い。
 アンデッドに使用すると何故か消滅。ロストした?

 
 
蓬莱 「凱風快晴 −フジヤマヴォルケイノ−」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。がいふうかいせい
 全方位への弾丸放射と、自機狙いの高速楔弾列、ヴォルケイノ型使い魔から成る。
 放たれた使い魔はしばらくのちに炸裂し、
 大玉→中玉→弾丸→小弾と変化しながら数を増し広がる爆発を起こす。ヴォルケイノ。
 
 
富士山は火山です。結構噴火します。
  何か私が富士山に登ると八合目辺りで噴火しそうなので、登りません。
  富士山は見るだけにします。〜
 (スペル解説より)
 
 ・凱風 …「南からやわらかに吹く風。おだやかな風。初夏のそよ風」
 ・volcano …「火山、噴火口」
 
 富士山は、日本では「ふじさん」と呼ばれるが、欧米諸国では時に "Fujiyama" と呼ぶ。
 休火山で、今後も噴火の可能性はある。
 日本人に愛されてきた日本一の高さを誇る美しい山であり、
 美術や文学の題材としても良く表され、また霊山としても信仰や伝承は多く残る。
 竹取物語にふじ山と不死を掛けた記述がある他、蓬莱を求めた徐福伝説も残る。
 太宰治は小説「富嶽百景」にて「富士には月見草がよく似合ふ」と記している。
 富士山頂上の富士山本宮浅間大社にはコノハナノサクヤビメが祀られている。
 また、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎は
 富士山を題材とした46点の連作版画「富嶽三十六景」で有名である。
 特に知られる作品として「凱風快晴」「山下白雨」があり(それぞれ俗に赤富士、黒富士)
 「神奈川沖波裏」はゴッホやドビュッシーなど海外の芸術家に多大な影響を与えたとされる。
 
 Fujiyama Volcano.
 「富士火山」「不死火山」

 
 
「パゼストバイフェニックス」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。
 妹紅が姿を消し、制限時間内でひたすら弾を避ける回避特化弾幕。
 妹紅が背負っていた首無しフェニックスが自機にとり憑き、
 両翼から次々に使い魔を設置する。
 使い魔のパターンは段階毎に異なる。
 第1段階は、弾丸ばら撒き。
 第2段階は、自機狙いを中心とした弾速の異なる楔弾連射。
 第3段階は、ヴォルケイノ。
 第4段階は、弾丸ばら撒きとヴォルケイノのミックス。
 
 
〜まさに焼鳥。マージャン用語ではない。
  私が良く食べる手羽先、頼むから甦らないで欲しい。
  私に憑りつかないで欲しい。〜

 (スペル解説より)
 
 ・possess …「持つ、持っている、所有する、とり憑く、保つ」
 
 Possessed by Phoenix.
 「不死鳥憑き」
 鳥がとり憑…
 
 マージャン用語の焼き鳥とは、
 その半荘において一度も和了れなかったまたは和了っていない状態を言う。
 鳥は飛び上がるが、焼き鳥は飛び上がれない=上がれないから、という説や
 皮をむしり取られて焼き鳥=和了れずに点棒をむしり取られる、とする説など由来は不明。

 【改訂用の備忘録】
 不死鳥が憑いている。
 妹紅は不死鳥を背負っている。
 不死鳥をその身に宿している依童 (よりわら)、
 すなわち、藤原=不死童?
 (拍手メッセージ2008年3月30日に拠ります。感謝)

 
 
「蓬莱人形」
 
 [スペル]
 
 妹紅のスペルの一つ。ほうらいにんぎょう
 使い魔により画面端にずらりと配置された弾丸が、次々に自機狙いで襲いかかる。
 使い魔は2体、それぞれ画面の反対側を巡り、次第にお互い近づくため
 使い魔の配置する弾丸の一部が残されることもあり、自機可動域はどんどん狭くなる。
 また、ダメージに従って、妹紅からの全方位粒弾放射や自機照準楔弾列が順次追加される。
 
 
〜そうかあんたですか。あの時の不思議な人間は。
  そりゃ死なないはずだよ。不老不死なんだもんな。〜

 (スペル解説より)
 
 ステージタイトルならびにZUN氏の音楽CD第1弾タイトルと同名のスペル。
 蓬莱の薬を服用し、永遠性を宿した人の形。
 
 スペル解説コメントは、CD「蓬莱人形」中の断片的な物語のいずれかを指すのだろうか?
 二色蓮花蝶の人間でも妖怪でも娘は妹紅を指すとしても、巫女が霊夢とは明示されていない。
 エニグマティクドールの人形が妹紅では、蒼い目と鴉にむざむざ目玉をつつかれるのが腑に落ちない。
 サーカスレヴァリエの鳥人間は、輝夜と同じく千年も山奥に潜んでいる妹紅には関わらない。
 人形の森の首を刎ねられる人形は…これかなぁ…語り手の一人称が変化するので解釈が難しい。
 リーインカーネイションの不老とおぼしき娘は、街に出ている=人間と接触しているのが合致しない。
 
 本事典で何回か貼ってきたリンクも貼っておきます。
咒詛「首吊り蓬莱人形」

 
 
「インペリシャブルシューティング」
 
 [スペル]
 
 妹紅のラストスペル。
 Extra ステージにて7回以上のスペルボーナスを獲得することが出現条件。
 回避特化弾幕。
 円形に隙間なく配列された粒弾群が、植物の葉を思わせる粗いギザギザ状に規則正しく
 円形の一部が変形し、また元に戻る。
 元に戻ると勢いよく画面外へ飛び去る。
 円形が多重で展開されたり、画面中数箇所に現れて交差したりと
 多様なパターンを掻い潜る。
 
 
〜シューティングは終わらない。でもこの攻撃はシュートしていない。
  そんな攻撃にこの名前を付けたのには意味がある(ここに書けよ)。〜

 (スペル解説より)
 
 Imperishable Shooting.
 「不滅のシューティング」
 このスペルでシュートしているのは妹紅の方。
 不死者のシューティング、という意味か。
 〜もしこれが遊び(時間制限付き)でなければ、誰も勝つ事が出来ない。〜
 (霊夢のラストワード「夢想天生」のスペル解説より)
 妹紅と回避特化弾幕で本気でやり合うと、不死でない霊夢は勝てない。
 秋の夜永の弾幕ごっこ。
 あるいは、永夜抄を遊び倒すなら本スペルゲットはまだ序の口ということか。
 東方またはシューティングゲームは不滅です!ということだろうか。
 
 弾幕形状は、ひょっとして「
反魂草」を意識したものだろうか?
 撃墜されても反魂の力で蘇らせられ、
 強制再開、撃墜されても強制復帰、被弾しても強制蘇活、
 シューティングは終わらない。(そんな演出はゲーム中には無く、ただの妄想)



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