項目 / 自機 / Stage1 / Stage2 / Stage3 / Stage4A / Stage4B /

 Stage5 / Stage6A / Stage6B / ED / Extra / LastWord / Acknowledgements & References /

補遺:「永夜考」 / 補遺:「東方竹取考」 / 補遺:「ルナリアン考」

「東方備望録」TOPに戻る

 


伝説の夢の国
 
 [タイトル]
 
 Stage4 uncanny (いわゆるStage4A )のタイトル。
 詠唱組(魔理沙&アリス)と紅魔組(咲夜&レミリア)ストーリーのStage4。
 歴史喰いの情報から、異変の元を求めて竹林の中へ。
 進めど進めど同じ光景の、さながら迷いの竹林。
 永夜と欠けた月の中、妖しい気配に満ちる神秘の森。
 行く手に現れるは、夜の不自然を打破せんと立つ顔見知り。
 
 ・uncanny …「異様な、神秘的な、超自然的な、(感覚・能力が)人並外れて鋭い、危険な」
 
 夢の国、とは楽園・桃源郷などと同一視されることもあれば区別して考えられることもあり、
 う〜ん…あまり定義ははっきりしないのではないかなぁ。
 中国故事で言えば、夢で見た理想国「華胥の国」、夢で栄華を極めた「南柯の夢」かな。
 英語圏の話ならば、ピーターパンのネバーランド(never-never land)とか
 アリスのワンダーランド(Alice in Wonderland)とか。
 ここではアーデンの森(Forest of Arden)が近いだろうか。
 イギリス中部の森林地帯で、その美しさから Arden は「夢の国」の代名詞でもある。
 シェイクスピアの "As You Like It" の舞台でもある。
 
 タイトルと共に以下の字幕が表示される。
 「月明かりの竹の国は、夢の様に不気味に見えた。
  今にも竹が、妖しく輝きだしそうである。」

 
 
永夜の報い 〜 Imperishable Night.
 
 [音楽]
 
 Stage4(A B 共通)テーマ曲。
 終わらない夜
  プレイヤーが弄った夜は、様々なところに影響を与え始めたらしい。
  その報いを受ける時が来た。〜

 (曲解説より)

 
 
博麗 霊夢
 
 [キャラクター]
 
 Stage4Aのボス。はくれい れいむ
 「楽園の素敵な巫女」
 月の異変には気付かなかったが、
 さすがに永夜の異変には誰もが気が付いた。
 幾ら寝ても夜が明けない異常に神社を飛び出し、
 強力な妖気を目掛けて妖怪退治に赴いた。
 
 詠唱組と紅魔組に立ちはだかる永夜の報い。
 御札と陰陽玉の弾幕で攻撃を繰り出す。
 最も特徴的なのは、その結界の力。
 空間を歪めて弾道を複雑にしたり、
 画面端ワープまでやってのける。
 幻想空想穴?

 
 
少女綺想曲 〜 Dream Battle
 
 [音楽]
 
 霊夢のテーマ。しょうじょきそうきょく
 〜懐かしさをテーマに、って何故懐かしいかといえば、
  数年前の曲のアレンジだからです。
  第4弾、東方幻想郷の4面ボス(霊夢)の曲のアレンジバージョンです。
  4面のパターンが幻想郷と酷似しているので曲も同じにして
  一部の人だけに完全なデ・ジャヴ感を与えようと(ぉ
  今回のゲームの裏テーマは「幻想と言う名の古き記憶」です。〜
 〜夢想戦
  Dreamは霊夢の夢。決してプレイヤーの夢ではない。〜

 (曲解説より)
 
 東方萃夢想事典に記載あり;「少女綺想曲 〜Capriccio」
 英題 "Dream Battle" については上記 ZUN氏の曲解説にある通り。

 
 
夢符 「二重結界」
 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの一つ。
 画面中央に位置する霊夢から、横列の符弾列が全方位に放たれる。
 Normal では自機照準の符弾縦列を中心とした符弾群が自機方向に追加される。
 また、霊夢を中心に大小2つの四角形が描かれ、
 その線の間は内と外の向きが反転した空間となっている。
 
 〜結界は意識の力。〜
 〜弾幕自体はまっすぐ飛んでいるが、結界がそれを歪める。〜

 (スペル解説より)
 
 東方妖々夢事典に記載あり;夢符 「二重結界」

 
 
夢境 「二重大結界」
 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの一つ。
 二重結界の上位版。Hard, Lunatic にて使用。
 
 〜人間は目の情報に頼りすぎる。
  霊夢の結界は常識が邪魔をする。非常識な巫女さん。〜

 (スペル解説より)
 
 ・夢境 …「夢の中の世界。夢路」

 
 
霊符 「夢想封印 散」
 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの一つ。
 霊夢から直線的に発散される符弾・中玉・陰陽玉。
 白符弾は自機照準を含む全方位放射。
 
 〜この上なく直球勝負。
  素直にも程がある。〜

 (スペル解説より)
 
 霊符 「夢想封印 散」は、東方妖々夢では画面中に炸裂するボムであった。

 
 
散霊 「夢想封印 寂」
 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの一つ。
 夢想封印 散の上位版。Hard, Lunatic にて使用。
 
 〜発散の終焉には、が訪れる。
  霊夢のは何度も訪れる。困ったものだ。〜

 (スペル解説より)
 
 ・さび)…「古びて味わいのあること。枯れた渋い趣。連歌・俳諧で重んじられた理念」
 ・じゃく)…「悟りの境地に入ること(仏教用語)。静まり返っている様」
 ・せき)…「ひっそりと静まっている様」
 
 霊夢は神道なので仏教用語は除外すると、
 日本古来の美意識・わびさびのさび、または単に静寂、そのどちらかを意味すると思われる。
 この後の項目に侘(わび)があることからすると、やはりさび)だろうか。
 
 「さび」は、本来は時間経過に伴う経年劣化を意味するが、
 これに漢字の寂を当てた場合を、人が居なくなって静かな状態
 錆を当てた場合を、金属表面に生じた目に見えて明らかな経年変化
 とそれぞれ使い分けた。
 さらに時を経て、俳諧・能楽などで古びた様子に美が見出される文化が構築され、
 俳句などでは中心的な概念となるに至り、ひいては日本の美意識とされた。
 歴史的な人工物(建物、骨董品など)や長い時間をかけて形作られた自然、
 さらには老人など、古いものの内側から感じられるような、表面的ではない美しさ。
 
 とは言え、発散の終局は密度ゼロの疎、寂寥とした無である。
 数学的にもグラフのフィールド外に吹き飛んで行くのが発散である。
 美意識の入る余地無く無味乾燥。
 夢想封印 寂せき)。
 (じゃく、でも良いけど仏教用語と紛らわしいかも)

 【改訂用の備忘録】
 「幽玄というのは根源、ものの始まりをいう。要するに万物の初の状態を意味している。
  新芽が吹き出したその瞬間の色、この色を人は何色と表現することができない。
  咲いたばかりの花びらについているうぶ毛、この柔らかさを人は伝えることができない。
  蝉や蝶が羽化したばかりのとき、人はその危うさを共有できない。
  幽玄とはあり得ない美しさのことをいう。これが万物の始まりだ。
  そして幽玄はスユという短い時間の中に消滅し、刹那にワビが訪れる。
  ワビというのは繰り返しの集積をいう。お寺の欄干に百万の人が付けた手垢の黒光りや、
  鐘突き棒に百万遍も打たれた梵鐘のへこんだ白光、
  百年の時間が刻まれた老人の顔の皺のことだ。つまりは経過をいう。
  そしてこの後に訪れるのがサビの世界だ。これは経過の終焉を意味する。変貌のことだ。
  白く輝いていた鉄は朽ち果て赤い粉になり、青々とみずみずしい木々は枯れ
  今や土と見分けもつかない。
  従って 《幽玄・ワビ・サビ》 は、《誕生・人生・死》 と同義語でもある」
 (明石散人著 「謎ジパング 誰も知らない日本史」 講談社文庫より)
 
 「ファーストピラミッド」の備忘録で参考にした書籍から引用した。
 確実にZUN氏が読んでいたと思われたため。
 本スペルはやはり 「サビ」 で。
 下にある 「ワビ」 とで死と人生。夢想の封印。
 そして、エンディングの幽玄の槭樹で誕生と永遠の夢。

 
 
夢符 「封魔陣」
 
 [スペル]
 
 高速の符弾で陣を張り、画面を幾つかに分断する。
 陣形を左右に少しずつ振りながら、小弾と陰陽玉を撒き散らす。
 小弾は楔弾へと姿を変え、降り注ぐ。
 
 〜呪いのかかったお札で行動を封じる術。〜
 (スペル解説より)
 
 夢符 「封魔陣」は紅魔郷以降毎回登場。
 紅魔郷事典、妖々夢事典、萃夢想事典にも登場しておりますが、
 参照されるなら東方紅魔郷事典「封魔陣」をどうぞ。

 
 
神技 「八方鬼縛陣」
神技 「八方龍殺陣」

 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの二つ。はっぽうきばくじんはっぽうりゅうさつじん、かな?
 封魔陣の上位版で、それぞれ Hard, Lunatic にて使用。
 
 東方萃夢想事典に記載あり;神技 「八方鬼縛陣」
 
 鬼縛の上位で龍殺。
 は自然現象などをモチーフに考え出された空想上の生物あるいは
 自然現象そのものを形式化した概念であり、
 英雄とされる人物により克服される物語が古来より良くある。
 自然現象にも打ち勝たんとする人間賛歌であったり
 土着の蛇神信仰を貶める目的の侵略した側の宗教的説話であったりと
 一概には言えない面もあるが、まぁ、
 ここではファンタジー要素、ドラゴンスレイヤー(龍殺し)程度の認識でいいかな。

 
 
霊符 「夢想封印 集」
 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの一つ。
 霊夢から自機照準全方位に中玉が撒かれる。
 主体は霊夢の周囲を巡る陰陽玉から吐かれる符弾群。
 短距離を進んで停止する白符弾は、赤符弾となり自機照準で群ごと一気に迫り、
 紫符弾となると各々が自機照準でややゆっくり飛来する。
 
 〜プレイヤー側の同名のスペルカードと大きく異なる技の一つ。
  次第に寄って来る嫌らしい御札に注意。〜
 〜まるで意思を持ったかのような御札の動きは、まるで夢の様に。〜

 (スペル解説より)
 
 霊符 「夢想封印 集」は、東方妖々夢においては標的めがけて炸裂するボムであった。
 
 夢想封印 散は、符弾の発散が本態であったのに対し、
 夢想封印 集は、符弾が自機目指して収束する、という対比。

 
 
回霊 「夢想封印 侘」
 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの一つ。
 夢想封印 集の上位版。Hard, Lunatic にて使用。
 
 わび、侘び)は、良く侘寂わびさび)として知られる日本の美意識を指す概念。
 一般的には質素・簡素・静かな様子を指すが、
 厳密には侘と寂は異なる概念である。
 寂については「夢想封印 寂」参照。
 は、粗末・簡素に見出される美意識を表す概念だが、
 詳しくは、立派な状態や完全な状態を踏まえた上での質素さや不完全さに見る美である。
 の概念が形作られた茶の湯も、高価な道具をもてはやす風潮に対して発展したものである。
 粗末な状態に満足する精神的な境地、その美、とも解釈される。
 
 どこか統率の取れた、形の整った「夢想封印 集」に対して、
 それぞれの符弾群が別々に襲いかかって来る「夢想封印 侘」には
 前者に比較して外観上の不完全さを感じなくもない。
 これがたる所以だろうか。
 
 散と集が対比であった様に、寂と侘も(対比ではないが)関わりが深い。
 夢想封印 寂は「さび」ではないけれども、漢字の上での関連。

 【改訂用の備忘録】
 「夢想封印 寂」 の項を参照。

 
 
境界 「二重弾幕結界」
大結界 「博麗弾幕結界」

 
 [スペル]
 
 霊夢のスペルの二つ。
 前者は Easy, Normal、後者は Hard, Lunatic にて使用。
 二重結界と同様の反転結界を張り、中央に陰陽玉を複数静置する。
 陰陽玉からはおびただしい量の楔弾が線状に繰り出され、掃射される。
 結界が無ければ不可避の弾幕だが、結界を利用して掻い潜る。
 加えて弾丸もばら撒かれる。
 楔弾、弾丸いずれも紅白の色調。
 
 〜紫の弾幕結界に比べると見た目は派手だが内容は見劣りする。
  まぁ所詮人間だし。〜
 〜もはや何が起こっているのか良く判らない。
  よく見ると背景も裏返っているんですよ。結界は。〜

 (スペル解説より)

 
 
神霊 「夢想封印 瞬」
 
 [スペル]
 
 霊夢のラストスペル。
 霊夢は斜め一直線に飛ぶが、画面端ワープがあるため縦横無尽。
 飛びながら符弾群を各群扇形に設置してゆく。
 設置された符弾は一定時間後、ゆっくりと自機照準で飛来する符弾に次々変容する。
 符弾の襲来がピークを迎える頃、霊夢から高速中玉群が自機狙いで連射される。
 
 〜何処が瞬なのか、というのは気にしない。
  霊夢は真直ぐ飛んでいるだけなのだが、完全包囲されている。〜
 〜比較的簡単の様に見えて、事故死しやすい。
  遅い弾と、速い弾の組み合わせが。〜
 〜霊夢が見ている世界はプレイヤーとは異なる。
  むしろ、プレイヤーが霊夢時空に封印されている感じ。〜

 (スペル解説より)



 項目 / 自機 / Stage1 / Stage2 / Stage3 / Stage4A / Stage4B /

 Stage5 / Stage6A / Stage6B / ED / Extra / LastWord / Acknowledgements & References /

補遺:「永夜考」 / 補遺:「東方竹取考」 / 補遺:「ルナリアン考」

「東方備望録」TOPに戻る